厳しい寒さの中、京畿道抱川(ポチョン)のビニールハウス内の宿舎で死亡したカンボジア国籍の女性労働者の死因は、肝硬変であることが分かった。国立科学捜査研究院が明らかにした。
抱川警察署は「国科捜による解剖の結果、1回目の口頭所見として『死因は肝硬変による合併症とみられ、凍死したと推定されるだけの証拠は発見されなかった』との通知を受けた」と明かした。
これを受け警察は、関係者の供述などをもとに、死亡したAさんに普段から肝硬変の疑われる症状があったかどうかなどを調べる予定だ。これとは別に、Aさんが暮らしていた宿舎や労働環境などについての調査も進められている。地方自治体などの関係機関は23日に現場調査を行い、違法性の有無を調べている。事件が発生した宿舎はビニールハウス内に建てられたサンドイッチパネルの建物で、3つの部屋、トイレ、シャワー室などがあったことが判明している。
抱川移住労働者センターなどは、現場の同僚たちの話をもとに、「当日、宿舎の暖房装置が作動せず、Aさん以外の労働者たちは近くの労働者の宿舎で寝たほど」と語っている。京畿北部平和市民行動などの市民団体はこの日、声明を発表し、Aさんの死亡の真相究明と外国人労働者の劣悪な居住環境への対策を求めた。
この事件は、今月20日に抱川市一東面(イルトンミョン)のある宿舎用ビニールハウスの中で、カンボジア国籍の30代の女性労働者Aさんが死亡しているのを同僚たちが発見したもの。現場からは他殺などの犯罪が疑われる点は見つかっていない。Aさんは布団の中でニット素材の服を着て死亡しており、血を吐いた痕跡が発見されている。
Aさんは約4年前に韓国に入国し、最近は同農場で野菜栽培などの仕事をしていた。Aさんは来年1月14日にビザが切れるため、ひとまずカンボジアに帰国してから再び韓国に入国し、働くつもりだったという。早期の再入国、再就職が可能な「誠実勤労者」で、韓国に帰ってきて同農場で働き続ける考えだったといい、関係者は故人を惜しんだ。
Aさんが死亡したと推定される19~20日、抱川市の一東地域は、寒波警報が下される中、マイナス20度前後の猛烈な寒さに見舞われていた。