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菅首相と会談した韓国国情院長、文大統領の韓日関係正常化の意思を伝達

登録:2020-11-11 04:57 修正:2020-11-11 07:05
パク・チウォン国家情報院長が10日午後、日本の首相官邸で菅義偉首相との会談後に取材陣の質問を聞いている。パク院長は菅首相が自身の著書『政治家の覚悟』に直筆でサインをしたという事実を明らかにし、「(菅首相が)大変親切に良い説明をたくさんしてくれた」と面談の雰囲気を伝えた=東京/共同・聯合ニュース

 パク・チウォン国家情報院長が10日、日本の菅義偉首相と会い、韓日関係改善のための解決策を論議した。パク院長は、悪化した両国関係の新たな局面を開くための文在寅(ムン・ジェイン)大統領と菅首相による度量の広い“政治的決断”を要請したものとみられる。

 8日から日本を訪問中のパク院長は10日午後、東京の首相官邸で菅首相と会談したと加藤勝信官房長官が明らかにした。パク院長は会談後に記者団と会い、「事前に日本政府当局者と多くの対話を交わし調整した。菅首相に文在寅大統領の丁寧な要請と韓日関係正常化の意志を伝達し、北朝鮮に関する問題など良い意見を聞け、私も十分にお話をさせていただいた」と述べた。パク院長は重ねて菅首相が「大変親切に良い説明を多くしてくれた」とし、最近再出版された著書『政治家の覚悟』に直筆でサインをしたという事実も公開した。

 パク院長は韓日関係悪化の中心原因である強制動員被害者への賠償問題については「どうなろうとも韓日両首脳が解決しなければならないという必要性に共感しており、そうであるので、引き続き対話をしていけば、うまくいくだろうと思われる」と述べた。焦眉の関心を集めた文大統領の親書の所持の有無については「持参しなかった」とし、口頭で文大統領の意向を伝えたことを明らかにした。これに先立ち、大統領府当局者は親書に対する記者団の質問に「首脳外交の事案では確認しないことが慣例だ。その点を了解願いたい」と述べた。

 今回の会談で菅首相は、韓国政府が年内開催を目標とする韓中日首脳会議の参加条件として、日本企業の資産現金化問題に対する韓国政府の決断を促したものとみられる。これを示すかのように加藤官房長官はこの日、「日本政府がさらに高いレベルで韓国と対話をする意思はあるのか」という質問に「仮に現金化に至ることになれば、(韓日が)深刻な状況を招くので避けなければならないということを、繰り返し言っていく必要がある。また、先般の韓国大統領との電話会談で言及したように、韓国が早期に日本が受け入れ可能な解決策を示すよう強く求めていく」とだけ述べた。

 これに対しパク院長は、具体的な解決策より、行き詰まった韓日関係を修復するための首脳レベルの度量の広い決断を要請したと考えられる。パク院長は今回の訪日に先立ち、周囲に韓日関係の画期的な新時代を開いた1998年の金大中(キム・デジュン)・小渕パートナーシップ宣言に匹敵する「文在寅・菅宣言」を通じて両国関係を回復したいという強い抱負を明らかにした。

キル・ユンヒョン、キム・ソヨン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/969421.html韓国語原文入力:2020-11-11 02:41
訳M.S

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