韓日関係の核心争点である強制動員被害者問題などを議論するため日本を訪問したパク・チウォン国家情報院長が、菅義偉首相との面談を調整中と伝えられた。菅内閣のスタート後、韓国の高官が日本を訪問したのはこれが初めて。
日本の民間放送TBSは「パク・チウォン院長が早ければ10日に首相官邸に菅首相を表敬訪問することを最終調整中」と9日報道した。彼は前日に長期にわたり懇意にしている二階俊博・自民党幹事長に会った。二階幹事長は菅義偉首相の最側近で、パク院長とは20年近く交流し親密な関係といわれる。強制動員被害者、輸出規制など韓日の懸案に対して心を開いて幅広く対話したとみられる。
韓日外交当局間の公式対話で交渉の進展で見られない中で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と菅首相の意中を誰よりもよく知る二人が会っただけに、解決の糸口を見つけられるかに関心が集まっている。日本政府当局者の間から出る話を総合してみれば、韓国が日本企業の資産売却など“現金化”に対する日本の憂慮を解消する場合、菅首相が今年韓国で開かれる予定の韓中日3カ国首脳会議に参加することにとても肯定的だという。パク院長は二階幹事長に続き、9日には内閣調査室の責任者である瀧澤裕昭・内閣情報官に会った。内閣情報官は、日本の重大政策に関する情報を収集・分析し、首相官邸に報告する組織である内閣情報調査室の長だ。国会情報委員会の関係者は「パク院長は行き詰まった韓日関係を解くための事前の整地作業で日本に行ったとみられる」として「前任の院長時期にも重要外交事案に先立ち国家情報院長が先に訪問し、事前調整をしたりした」と話した。
韓日議員連盟に所属する韓国の与野党国会議員も、12~14日に韓日関係改善方案を見つけるために日本を訪問する。共に民主党所属のキム・ジンピョ韓日議員連盟会長が率いる議員団は、日本側のパートナーである日韓議員連盟と会合する予定だ。韓日議員連盟側は、菅首相との面談も希望しているが、成功するか否かは不透明だという。