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韓国与党代表、日本の首相側近との会談で「強制労働被害」など懸案を協議

登録:2020-10-19 06:12 修正:2020-10-19 06:47
イ・ナギョン共に民主党代表と河村健夫・日韓議員連盟幹事長が会談
イ・ナギョン共に民主党代表が今月18日午後、国会で日本の菅義偉首相の側近である河村建夫・日韓議員連盟幹事長との非公開会談を行うため、国会本庁の党代表室に向かっている/聯合ニュース

 韓日関係が行き詰っている中、イ・ナギョン共に民主党代表が日韓議員連盟の河村建夫幹事長と会談し、強制労働被害者への賠償問題など山積している韓日関係の懸案について「知恵を出し合う」ことで意見が一致した。

 イ代表は同日午後、国会で日本の菅義偉首相の側近である河村幹事長と約30分間にわたり非公開で会談した後、記者団にこのように述べた。同日の会談では7~8件の韓日関係の懸案が幅広く話し合われたという。イ代表は「対話内容を公開しないことにした」としながらも、「(取材陣の)皆さんが想像することはすべて取り上げられた。韓日間の最も大きな懸案が何かは皆さんもご存知だろうし、これについては『関係当局間で積極的に協議しよう』、『知恵を出し合おう』ということで意見が一致した」と述べた。強制労働被害者に対する日本企業の賠償問題をはじめ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)関連協力および両国民の往来、日本の福島汚染水の海洋放出、日本軍「慰安婦」被害及び2015年の韓日合意問題などが取り挙げられたものと見られる。

 韓国の最高裁判所(大法院)は2018年、日帝強占期(日本の植民地時代)の強制労働被害者問題に関連し、日本企業に賠償責任があるという判決を下した。しかし、日本政府がこれを受け入れず、昨年輸出規制措置で対抗し、韓日関係の膠着局面が続いている。

 イ代表は河村幹事長を通じて、最近、菅首相が靖国神社に供え物を奉納したことに対し、「遺憾を表明」することで問題提起を行ったという。イ代表の説明によると、河村幹事長は「韓国と中国の批判については理解しているが、安倍首相時代から続いてきた慣例である。菅首相も官房長官時代には行かなかったが、首相に就任したため、前政権の慣例を受け継いだ」という趣旨で説明したという。

 同日の会見でイ代表は、世界貿易機関(WTO)事務局長選挙の最終ラウンドに進んだユ・ミョンヒ産業通商資源部通商交渉本部長に対する日本政府の支持も要請した。イ代表は「(河村幹事長に)日本政府がまだどうするかは決まっていないが、イ代表からそうした要請があったことは伝えると言われた」と述べた。イ代表は、「年内に菅首相に会う計画はない」と明らかにした。

 東京特派員出身のイ代表は、国会議員時代、韓日議員連盟副会長を務めた。同日の会談には、韓日議員連盟会長のキム・ジンピョ議員とオ・ヨンフン共に民主党代表秘書室長らも同席した。

 一方、河村幹事長は同日、約30分間にわたって行われた会談後、取材陣に対し「(イ代表と)知恵を出し合って協力すべきで、両国政府間で話し合う機会、雰囲気を作ることで一致した」とし、「もちろん互いに守らなければならない“原則”はあると思うが、その原則の下で解決策を見出すために努力しようと話し合った」と伝えた。強制徴用被害者の賠償問題については「徴用工問題と関連し、解決策を模索するため互いに努力しようという話をした」と答えた。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/966242.html韓国語原文入力:2020-10-18 20:09
訳H.J

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