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疾病管理庁のチョン・ウンギョン初代長官「つらい時期、慰め合う心の防疫が必要」

登録:2020-09-10 02:21 修正:2020-09-10 08:21
12日の疾病管理庁発足を前に、思いを明らかに 
「ウィズコロナ時代、防疫に近道なし 
日常の危険要因は最大限自制すべき 
感染症のコントロールタワーの責任果たす」
12日、疾病管理庁長官就任を控えたチョン・ウンギョン中央防疫対策本部長(疾病管理本部長)/聯合ニュース

 疾病管理庁の初代長官に内定した中央防疫対策本部(防対本)のチョン・ウンギョン本部長が9日、疾病管理庁発足について「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を早く克服し、これから直面する新たな感染症に対する危機対応も徹底せよという国民の意思」と述べ「重い気持ちで責任を果たすという覚悟を持って臨む」と明らかにした。疾病管理本部は12日に疾病管理庁に昇格する。感染症対応の総括機関としての地位が強化されるもの。

 COVID-19の最前線で約8カ月にわたり「防疫司令官」を務めてきたチョン本部長は、疾病管理庁長官就任を控えた発言も、毎日発生状況を報告するブリーフィング会場で行った。いつものように落ち着いて淡々とした様子だった。疾病管理庁への拡大改編に関し、チョン本部長は「国民が信頼して支持してくださった結果だと考え、心から感謝する」とし「今後、感染症管理のコントロールタワーとして責任と力量を育てていくことが必要であり、感染症の監視・調査だけでなく、感染症の研究も含めて組織が強化される」と述べた。

 さらに、国民に社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)への参加を重ねて訴えつつ、「今、私たちはウイルスとともに生きていかなければならない『ウィズコロナ時代』を生きている。新型コロナ防疫に近道はなく、日常を安全に一つひとつ変えていくとともに、危険要因を最大限自制するしかない」と強調した。チョン本部長は「新型コロナへの対応に疲れ果てている今、お互いがお互いを励まし慰め合う心の防疫が必要な時期」だとし「お互いにお疲れさまという温かい言葉を一言交わす時間が必要だと思う」と付け加えた。

 前日の国務会議(日本の閣議に当たる)では、2004年に新設された疾病管理本部を、16年ぶりに保健福祉部傘下の組織から独立した中央行政機関である庁に昇格させる内容が盛り込まれた政府組織法改編案が議決された。疾病管理庁は、感染症政策の樹立・執行について独自の権限を行使し、実態調査や研究事業などへと権限も拡大される。人材も従来の定員の42%程度が補強される。

 チョン本部長はソウル大学医学科を卒業し、家庭医学科専門医の資格を取得後、1994年に京畿道の楊州(ヤンジュ)保健所の診療医師として公共医療部門に入った。2009年から福祉部の疾病政策課長として感染症業務を本格的に担い、2015年のMERS(中東呼吸器症候群)拡散問題の際には政府対策本部の現場点検班長として疫学調査を指揮した。文在寅(ムン・ジェイン)政権発足後、2017年7月に疾病管理本部長に就任した。

キム・ミナ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/961496.html韓国語原文入力:2020-09-09 17:24
訳D.K

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