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今度は隣人、次は自分?…日常に入り込んだコロナに例外なし

登録:2020-08-28 03:02 修正:2020-08-28 07:49
「九老のマンション、高層階の住人がまず発症 
換気口ではなくエレベーターで感染と判断」 
安養と軍浦の知人の集まりでも16人が確定判定 
集会参加の信者3人に1人が「陽性」 
感染経路不明の患者の割合も33%に急増 
「エレベーターに乗る時など、守則を守ることの方が 
社会的距離措置レベル3引き上げよりも重要」
27日、新型コロナ感染者が確認されたソウル九老区のあるマンションに案内文が貼ってある/聯合ニュース

 美容室、マンション、卓球クラブなど、日常の生活空間のあちこちで新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者が新たに確認されている。教会や集会などの特定集団を媒介として拡散していた感染が日常の生活空間へと入り込んでいるのだ。防疫当局は、エレベーターに乗る時も必ずマスクを着用するなど、日常的に守則を順守することの方が、社会的距離措置(ソーシャル・ディスタンシング)レベル3引き上げよりも重要だと呼びかけている。

 中央防疫対策本部(防対本)は、27日午後0時現在で、ソウル城北区(ソンブクク)のサラン第一教会関連の累計確定感染者が959人となったと発表した。8月15日のソウル都心での集会の関係者も273人となった。特に、サラン第一教会の信者であり、かつ光化門集会に参加した人々の陽性率は、30%を超えている。639人のサラン第一教会信徒が光化門集会に参加し、すでに検査が完了している241人のうち79人(約33%)が確定判定を受けたのだ。

 こうした核となる集団感染のほかに、感染経路が不明な患者の割合も少なくない。ここ2週間の新規感染者のうち、感染経路がいまだ調査中の人の割合は19.4%にのぼり、この日新たに確認された感染者では33.2%を占める。防対本のクォン・ジュヌク副本部長はこの日の定例ブリーフィングで「サラン第一教会関連の感染者の増加以降、地域的に非常に広範囲に伝播している情況がある。経路そのものも非常に多様で、夏期休暇などで様々な移動が多いため、流行が続いている」と述べた。ソウル九老区(クログ)のマンション関連の累計感染者は、27日午後6時の時点で32人となった。同マンションの感染者の職場の同僚(衿川区(クムチョング)のビービーファーム)20人と家族3人が陽性判定を受けたのに続き、マンション内の居住者5人などがさらに確定判定を受けた。防疫当局は、換気口よりもエレベーターなどを通じて感染した可能性の方が高いと判断している。クォン副本部長は「調査の結果、発症の早かった患者の方が同じアパート内でより高い階に住んでいることが分かっており、換気口を通じた感染の可能性は高くないと考える」とし「議政府(ウィジョンブ)のアパートと同様に、エレベーター内での感染の可能性がある。エレベーター内でもマスクを常に着用することが必要だ」と述べた。実際に九老区役所は「確定判定を受けた5世帯は、すべて同じラインの居住者であることが確認さた。換気口から14件の検体を採取して分析したが、ウイルスは発見されなかった」と発表している。

 ソウル恩平区(ウンピョング)の美容室「ヘアコック・ヨンシンネ店」では22日、最初の感染者が発生し、その後さらに8人増え、計9人が確定判定を受けた。同美容室の職員の家族や知人等へも感染が広がっている。京畿道の安養(アニャン)・軍浦(グンポ)地域では、知人の集まりを通じてさらに16人が確定判定を受け、確定感染者は計17人となった。体育施設を通じた感染も広がっている。光州市(クァンジュシ)の東光州卓球クラブでは更に11人の感染が確認され、現在までの累計感染者数は12人となった。江原道原州市(ウォンジュシ)の室内体育施設でも、更に自宅隔離中だった7人の感染が確定し、確定感染者は計64人となった。

 クォン副本部長は「ソーシャル・ディスタンシングのレベルを引き上げるかどうかも悩みの種だが、それよりも重要なことは、各レベルに求められる実践が確実に行われること」とし「エレベーターのような室内、飲食店、カラオケボックスはもちろんのこと、(カフェでも)飲み物を飲む時を除いて、常にマスクを使用しなければならない」と強調した。さらに防疫当局は、65歳以上の高齢者や基礎疾患のある人に対しては「閉鎖」に近いソーシャル・ディスタンシングを特に要請した。

パク・タヘ、ソン・ギョンファ、ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/959661.html韓国語原文入力:2020-08-27 20:23
訳D.K

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