「検察・メディア癒着」疑惑に関する強要未遂容疑で起訴されたチャンネルAのイ・ドンジェ元記者が、初公判で容疑をすべて否認した。
26日、ソウル中央地裁刑事1単独のパク・ジンファン部長判事の審理で開かれた公判で、イ元記者側の弁護人は「盧武鉉(ノ・ムヒョン)財団のユ・シミン理事長などの特定の政治家を狙ったのではなく、公益目的から取材した」と主張した。
検察は今月5日、バリューインベストコリア代表のイ・チョル前代表に近づき、ユ理事長ら与党関係者の不正情報を提供しなければ、家族に対し刑事上の不利益があるかのような脅迫まがいの取材を行ったとして、イ元記者と後輩のP記者を強要未遂の容疑で起訴した。
別途の公判準備手続きなしに行われたこの日の公判において検察は、イ元記者が今年の2~3月に、収監中のイ・チョル前代表に5回にわたって手紙を送り、「ユ理事長の不正を供述しなければ本人はもちろん、家族も重い処罰を受ける可能性がある」と脅迫したものの、他のメディアの取材により未遂に終わったと主張した。検察は、イ元記者が検察幹部とつながりがあるということを示すために、「ユン・ソクヨル検察総長の最側近で、ハンさんという人がいる」とし、ハン・ドンフン検事長との対話の録音ファイルを聞かせたと説明した。
これに対しイ元記者の弁護人は「当時、シルラジェン捜査チームが結成され、追加捜査や犯罪収益の返還が行われることなどは誰でも予想できた」とし「捜査が予想されるものの、チャンネルAに情報を提供すれば助けられると言ったにすぎず、不利益を与えるという内容はない」と反論した。また、イ前代表の代理人であるC氏とイ前代表の弁護人を介してイ前代表に話が伝わる過程で、内容が誤って伝わったか誇張された可能性もあると主張した。
P記者側も公訴事実をすべて否認した。P記者の弁護人は「チャンネルAの法曹チームの最年少記者としてシルラジェン事件の取材を担当していたが、シルラジェン事件はチャンネルAだけでなく、メディア各社がタスクフォースを設ける程の重要な事件だった。P記者が関与したのは事実だが、イ元記者と共謀してイ前代表を脅迫し、ユ理事長の不正について語らせたことはない」と無罪を主張した。