本文に移動

「光化門集会に集まったバス、少なくとも79台」…全国の防疫に非常事態

登録:2020-08-20 01:57 修正:2020-08-20 08:36
大規模な連鎖感染の恐れ 
 
パク・チュミン議員、バスのリスト提供受ける 
「慶尚南道22台、大邱19台、慶尚北道12台など 
口座番号と担当者の名前が記載されている 
さらに多くの車が出発したという証言も」 
 
警察、集会参加者の所在把握のため 
疾病管理本部から名簿提供受け検討 
通信社に携帯電話の接続情報提供を要請 
 
集会参加のチャ・ミョンジン元議員も陽性判定
共に民主党のパク・チュミン議員が19日午前、国会疎通館で記者会見を開き、光化門集会の参加者に自発的に検査を受けるよう要請している。同日、パク議員は、光化門集会に使われたと見られる貸切バスのリストの提供を受け、疾病管理本部に渡したと述べた/聯合ニュース

 今月15日にソウル都心で開かれた保守団体の集会の参加者から、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染者が相次いで確認されている中、この日の集会参加者のうち、かなりの数が全国各地から貸切バスで来ていたことが分かった。2万人あまりが集まったと推定される同日の集会に参加するために、数千人が狭い貸切バスに乗って移動したことが事実だとすると、全国的な連鎖感染は避けられないだろうとの懸念が出ている。

 共に民主党のパク・チュミン議員は19日、国会で記者会見を開き、「15日の光復節集会で使われたとみられる貸切バスのリストの提供を受けた。これを疾病管理本部に伝え、参加者の把握を求めた」と述べた。この資料には、集会参加者と推定される人々の口座番号、出発地域、乗車場所と時刻、担当者の名前と連絡先などの情報が記されているため、防疫当局の疫学調査に役立つだろうとの趣旨からだ。

 パク議員は「(この資料に)慶尚南道22台、大邱(テグ)19台、慶尚北道12台、全羅南道6台、忠清南道5台、全羅北道4台、京畿道4台、江原道・光州(クァンジュ)・大田(テジョン)・釜山(プサン)・世宗(セジョン)・蔚山(ウルサン)・忠清北道がそれぞれ1台の、79台が記されている」と述べた。済州を除くすべての地域から組織的に上京していたことになる。パク議員は「貸切バスには普通40人が乗車すると仮定すると、3000人以上が乗っていたとみられる。リストに明示された担当者を通じて事実関係を確認することと、本当に集会への参加だったなら、この資料にある口座番号の口座の調査などを通じて、参加者全員を把握し検査することを要請した」と述べた。この日の記者会見後、パク議員はフェイスブックで「追加の情報提供が相次いでいる。参加者リストを下さる方もいて、もっと多くの車が出発したという証言もある」と述べた。

 このような主張がなされたことから、捜査機関や各地方自治体は非常事態となった。ソウル2人、京畿2人、仁川(インチョン)1人、慶尚北道2人、釜山2人、忠清南道1人など、全国で集会発の新規感染者が続出しているうえ、地方自治体は集会参加者が誰なのかさえ把握する方法がなく、てこずっているためだ。釜山では18日までに、およそ1000人の集会参加者のうち94人しか検査できていない状態だ。

 全国の18の地方警察庁、255の警察署の警察官8559人で迅速対応チームを結成し、サラン第一教会の信者などの所在の把握に努めている警察は、対象を光化門集会の参加者にも拡大する方針だ。警察庁は、集会当日に投入された7600人あまり(義務警察含む)を対象として、COVID-19の全数調査も行っている。集会当日、警察も同様に全国の地方庁から人員を動員していたためだ。19日午後4時現在、検査対象7613人のうち3793人(49.8%)が検査を受け、1807人が陰性判定を受けた。警察は、パク議員が提起した疑惑についても、疾病管理本部から名簿を受け取り、検討することを明らかにした。サラン第一教会の信徒をはじめとする集会参加者たちが当日の行動を隠す可能性があることから、防疫当局は通信社に対し、ソウル光化門(クァンファムン)の東和(トンファ)免税店前の十字路から景福宮(キョンボックン)に至る集会地域に留まっていた人の基地局接続情報の提供を要請している。

 一方、8・15集会に参加したチャ・ミョンジン元議員もこの日、COVID-19の確定判定を受けた。チャ元議員はこの日午前、自身のフェイスブックで「18日午前9時に、自発的に清平面(チョンピョンミョン)保健所の臨時診療所に出向き、調査を受けた。陽性だ」と明かし、自分の動線を公開した。院外の人物ではあるが、チャ元議員が確定判定を受けたことで、未来統合党をはじめとして国会も緊張感に包まれている。国会はこの日から2日連続で行う予定だった情報委員会関連機関の業務報告を24~25日に延期した。

イ・ジェホ、ノ・ジウォン、ノ・ヒョヌン、キム・イル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/958496.html韓国語原文入力:2020-08-19 20:46
訳D.K

関連記事