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釜山港のロシア船舶発のn次感染続出…「埠頭を中心に静かな伝播の可能性」

登録:2020-08-06 02:01 修正:2020-08-06 07:34
先月23日、釜山沙下区の甘川港で。防疫当局の職員が現場を消毒している=釜山市消防災害本部提供//ハンギョレ新聞社

 釜山港に停泊中のロシア船舶に端を発する新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の「n次感染」と推定される感染者が相次いでいる。防疫当局は、ロシア船員から始まり、修理業者の職員などの接触者を経て広がった可能性があると見て、感染経路の把握と防疫に努めている。

 釜山市(プサンシ)は5日、「釜山の170人目の確定感染者となった韓国船舶の船長A氏の接触者のうち、同僚船員ら3人が確定判定を受けた」と発表した。A氏は昨年7月に釜山港に入港した船の船長だが、出港準備のために船と船会社と家を行き来しながら働いており、4日に確定判定を受けた。A氏は先月30日から今月3日までに中区(チュング)の3つの食堂、東区(トング)、船などを訪れている。

 この日、確定判定を受けた3人は、A氏と同じ船で働いている韓国人船員1人、インドネシア人船員1人、韓国人船舶警備員1人だ。この3人はA氏と同様、家から通いながら船舶関連の仕事をしていたことが確認された。当該船舶ではA氏、韓国人船員3人、韓国人警備員2人、外国人船員9人の15人が働いている。このうち10人は陰性で、残りの1人は検査を受ける予定となっている。

 慶尚南道金海市(キムヘシ)でも、A氏と接触した40代の男性が確定判定を受けた。慶尚南道の161人目の確定感染者は遠洋漁船の船員だが、先月、契約期間が終わって帰国し、2週間の自宅隔離を終えた後、仕事を探すため先月30日に釜山のある食堂でA氏と食事を共にした。また、3日には慶尚南道山清郡(サンチョングン)のある食堂を訪れている。この確定感染者は無症状で、基礎疾患などの特異事項はないことが分かった。防疫当局は、確定感染者の移動経路や接触者の把握、特異事項の有無などの深層疫学調査を行っている。

 防疫当局は、発症日と接触者を調べた結果、当該船舶で1次感染者が発生し、続いてA氏が感染したと推定している。その後、A氏の知人である釜山の169人目の確定感染者と慶尚南道の161人目の確定感染者に感染したと見ている。

 釜山市のアン・ビョンソン健康政策課長は「甘川港(カムチョンハン)などの埠頭を中心として、静かな市中感染が進んでいる可能性がある。疾病管理本部の即時対応チームが釜山に派遣され、釜山市などとともに港湾の防疫状況を点検する。これを基に対策を講じる予定」と述べた。

キム・ヨンドン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/956557.html韓国語原文入力:2020-08-05 15:11
訳D.K

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