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検察の反撃…サムスン電子のイ・ジェヨン副会長の拘束令状を請求

登録:2020-06-05 07:06 修正:2020-06-05 07:07
捜査審議委員会申請の2日後に応戦 
イ副会長側「正当な権利を無力化」 
旧未戦室のチェ・ジソン室長、キム・ジョンジュン戦略チーム長にも令状
サムスン電子のイ・ジェヨン副会長が2017年2月16日午後、令状実質審査を終えた後にソウル瑞草区のソウル中央地方裁判所で車両に乗っている=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 検察は4日、経営権違法承継疑惑に関連してサムスン電子のイ・ジェヨン副会長の拘束令状を請求した。イ副会長は、朴槿恵(パク・クネ)前大統領に賄賂を渡した容疑で2017年2月に拘束され2018年2月に執行猶予で釈放されてから2年4カ月で、再び拘束の分岐点に立つことになった。

 ソウル中央地検の経済犯罪刑事部(部長イ・ボクヒョン)は同日、資本市場と金融投資業に関する法律の不正取引および相場操縦行為、株式会社等の外部監査に関する法律の違反の容疑で、イ副会長と旧サムスン未来戦略室(未戦室)のチェ・ジソン室長、旧未戦室のキム・ジョンジュン戦略チーム長の拘束令状を請求した。キム元チーム長は、朴前大統領の裁判に証人として出席して「サムスン物産と第一毛織の合併はイ副会長の承継と無関係だ」との虚偽の証言をした容疑(偽証)が追加された。

 検察は、サムスン物産と第一毛織の不正合併、サムスンバイオロジクスの粉飾会計などに関連して、イ副会長が未戦室から随時報告を受けた具体的な文書を多数確保したことが分かった。検察は、このような客観的な物証に対してもイ副会長が「違法な部分は知らなかった」との趣旨で否認し、拘束の必要性があると見ていることが伝えられた。検察はまた、サムスンが2015年7月に第一毛織の孫会社であるサムスンバイオエピス(エピス)のナスダック上場を推進したことも、内部文書を通じて「株価上昇のための虚偽上場発表」と結論付けたことが分かった。

 検察は先週、二度にわたりイ副会長を調査した後、1日に拘束令状請求の方針を決めたことが確認された。翌日2日、イ副会長側は「起訴および捜査継続」の可否の検察捜査審議委員会での判断を望むとして、ソウル中央地検に捜査審議委員会の召集を申請した。イ副会長側が申請した捜査審議委員会召集の件は、関連の手続きに沿って進行されるが、同日、検察が拘束令状を請求して事実上、実効性は失われることになった。イ副会長側の弁護人は同日出した立場文で「ソウル中央地検市民委員会の案件付議可否の審議手続きが開始された状況で突如、拘束令状を請求したのは、専門家の検討と国民の視点で客観的な判断を仰ごうと願う正当な権利を無力化することであり、残念な気持ち」であるとして遺憾の意を表した。イ副会長など3人の拘束前被疑者尋問(令状実質審査)は8日午前10時30分、ソウル中央地裁のウォン・ジョンスク令状担当部長判事の審理により進行される。

キム・ジョンピル、イム・ジェウ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/948004.html韓国語原文入力:2020-06-05 02:14
訳M.S

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