文在寅(ムン・ジェイン)大統領が1日、ドナルド・トランプ米大統領の主要7カ国(G7)首脳会議の招待に「喜んで応じたい」と答えた。
文大統領は同日夜、トランプ大統領の要請で15分間電話会談を行ったと、カン・ミンソク大統領府報道官が伝えた。トランプ大統領は「G7は古い枠組みで、現在の国際情勢を反映しておらず、これをG11やG12に拡大する案を模索しているが、文大統領の考えはどうか」として、韓国を招待する考えを示した。
これに対して文大統領は「(米国が)今年G7首脳会議の議長国として韓国を招待してくれたことを歓迎すると共に、感謝する」としたうえで、「招待に喜んで応じたいと思っており、防疫と経済の両面で韓国にできる役割を果たしたい」と受諾した。文大統領はさらに「G7体制では世界的問題に対応し、解決策を見出すのに限界がある」とし、「G7体制の転換に共感し、G7に韓国やオーストラリア、インド、ロシアを招待したのは適切な措置」だと述べた。
これに先立ち、トランプ大統領は先月30日(現地時間)、韓国、ロシア、オーストラリア、インドの4カ国を今秋予定の主要7カ国(G7)会議に招待する意向を示した。大統領選挙の局面を迎えたトランプ大統領は、香港国家安全法と新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大の責任などを挙げ、中国を強く批判している。G7の拡大も中国を孤立させ、牽制するためと見られている。
文大統領は「今年G7が拡大首脳会議として開催されれば、ポストコロナの道しるべになるだろう」とし、「適切な時期に成功的に開催されれば、世界が正常な状況と経済に戻るという信号弾になるだろう」と述べた。
両首脳はブラジルを招待することにも意見の一致を見た。文大統領は、招待国にブラジルを加える問題について、「人口や経済規模、地域の代表性などから、加えるのが適切だ」と述べた。これに対し、トランプ大統領は「良い考えだ。その方向で努力していきたい」と答えた。
大統領府関係者は「基本的に韓国の地位向上に役立つと見られる。基本的に歓迎に値する」と述べた。韓中関係に負担になるのではないかという質問に対しては、「まだ議題が決まっておらず、中国問題を取り上げるためだけに会議をするわけではないだろう」と答えた。
韓米首脳の電話会談は、4月18日にCOVID-19への対応に向けた協力を協議して以来、約40日ぶりに行われた。