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ソウル江南区、一日で留学生3人の感染確認…半数が海外で感染

登録:2020-03-30 00:37 修正:2020-03-30 07:08
欧州・米国の休校に伴い、留学生たちの帰国相次ぐ 
教育熱の高い富裕層が住む町、江南に留学生多い
海外からの新型コロナウイルス感染症の流入を遮断するための入国者検疫強化措置が実施された今月27日、カナダのバンクーバーから仁川国際空港を通じて韓国に帰国した市民が保護装備を着用している//ハンギョレ新聞社

 ソウル江南区(カンナムグ)で28日一日で海外留学生の新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者3人が発生した。COVID-19が急激に広がっている欧州と米国などに留学中の韓国人学生たちの帰国ラッシュが続いているからだ。

 江南区は28日、「米国と英国の留学生3人など、合わせて6人のCOVID-19感染者が確認された」と発表した。これまで江南区に居住する海外留学から帰国した感染者は計11人だ。

 江南区の説明によると、米ニューヨークに留学中の24歳の大学生は通っていた学校が休校となり、25日に仁川国際空港に到着した後、道谷洞(トゴクトン)の自宅で過ごしてきた。目立った症状はなかったが、海外での感染可能性への懸念から今月27日午後、江南区保健所で検体検査を受け、感染が確認された。

 米国中部のカンザス州にある高校に通う16歳の高校生も休校となって24日に仁川空港に到着し、大峙洞(テチドン)の自宅で過ごしてきた。しかし、26日午前から咳や筋肉痛、下痢、頭痛などの症状が現れ、27日午前江南区保健所で検体検査を受けた結果、28日に陽性判定を受けた。

 英国ロンドンの大学に通う19歳の大学生は休校令を受けて27日に仁川空港に到着した後、特に症状が現れなかったが、江南区保健所を訪れて検体検査を受けた結果、今日陽性判定を受けた。

 留学生ではなく、保護者が陽性判定を受けたケースもある。英国ロンドンに留学中の小学生の娘とともに今月18日に仁川空港に到着した43歳の女性は、26日まで道谷洞の自宅で自主隔離をしていたが、同日午後から37.8度の高熱と共に、悪寒と筋肉痛の症状が現れたことを受け、27日午前江南セブランス病院で検体検査を受けた結果、今日午前、陽性と判明された。

 ソウル市の統計によると、今月28日の一日で追加発生したソウル市在住の感染者は計24人だが、このうち15人が海外で感染したと推定される患者だ。恩平聖母病院や九老コールセンター、東大門区教会、ネットカフェなど、特定の空間を中心に集団感染が行われていた様相が変わりつつある。

 特に、欧州や米国などでCOVID-19感染者が急増し、学校が一斉休校になったことで、留学していた韓国人学生らが“避難帰国”を急いでいる。特に、富裕層が集まっており、教育熱の高いことで知られる江南区を中心に、海外留学生や海外事業家が帰国し、海外で感染した患者が増えているものと見られている。

 29日午前0時までに江南区の感染者は計28人だが、11人が海外留学、1人が留学生の両親、2人が海外出張、1人が海外旅行などで感染したものと推定される。

 一方、その過程でチョン・スンギュン江南区庁長が、COVID-19の症状が発現したにもかかわらず済州(チェジュ)旅行に強行した江南区の留学生親子を「善意の被害者」と庇うなど、民意とかけ離れた発言で批判を受けている。これに先立ち、ソウル市江南区在住の米国留学生Aさんは今月15日に入国し、今月20日から24日までの4泊5日間、母親と2人で済州を旅行した。ソウルに戻った24日午後、江南区保健所の選別診療所を訪問して診断検査を受け、25日に陽性判定を受けた。母親も26日に陽性判定を受けた。

 彼ら親子は済州に到着した20日午後から悪寒と筋肉痛、のどの痛みを感じ、23日午前には宿泊先近くの病院を訪れるほどの症状があったにもかかわらず旅行を強行したという点で、故意があったと済州道は判断したが、チョン区長は26日のオンラインブリーフィングで「留学生の娘は旅行出発当時、疾病管理本部から指定された自宅隔離対象者ではなかった。COVID-19の感染が疑われるような症状もなかった」とし、「済州道の困難や済州道民が受けた被害は非常に残念だが、彼らも今回のCOVID-19発生による善意の被害者だ」と述べた。

チェ・ユンテ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/934667.html韓国語原文入力:2020-03-29 14:14
訳H.J

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