本文に移動

「大邱の軽症患者467人が追加入所…新天地信者の陽性率62%」

登録:2020-03-04 00:04 修正:2020-03-04 07:10
農協慶州研修院・サムスン人力開発院に追加入所 
保健当局「来週初めまでに2千人収容する施設を確保」 
体育館利用の提案には反対意見を表明 
 
新天地信者の陽性率、大邱だけで61.7% 
大邱・慶北除けば1.7%に 
「他地域に感染が拡大したと見るのは難しい」
新型コロナウイルス感染症の患者が生活治療センターに指定された大邱市東区革新都市にある中央教育研修院に入ろうとしている=大邱市提供//ハンギョレ新聞社

 大邱(テグ)・慶尚北道地域内の生活治療センターが2カ所が新たに運営を開始し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の軽症患者467人が追加で入所した。3日、全体の患者が5186人(午後4時基準)に増えた中、この日も90%を超える新規患者が大邱・慶尚北道地域で発生した。韓国の保健当局は、大邱地域の全般に「市中感染が広がっている」と見て、来週初めまでに軽症患者2000人を収容できるよう、生活治療センターを新たに確保すると発表した。

 この日の中央災難安全対策本部(中対本)と大邱市の説明を総合すると、大邱地域の感染者3601人(午前0時基準)のうち、1241人が病院に入院しており、前日に続き軽症患者22人が追加で大邱第1生活治療センターの中央教育研修院に入所した。慶尚北道盈徳(ヨンドク)のサムスン人力開発院(慶尚北道・大邱第1生活治療センター)と慶尚北道慶州(キョンジュ)の農協慶州研修院(慶尚北道・大邱第2生活治療センター)も同日から運営をはじめ、それぞれ210人、235人の軽症患者が入所した。

 しかし、患者数に比べ病床数は依然として不足している。現在、大邱で感染が確認され家で待機中の患者は1800人に迫っている。中対本と大邱市は慶尚北道聞慶(ムンギョン)にあるソウル大学病院人材院(慶尚北道・大邱第3生活治療センター)を含め、カトリック大邱大教区ハンティ黙想の家(慶北漆谷)、ザ・ケイホテル慶州(慶尚北道慶州)、大邱銀行研修院(慶尚北道漆谷)を生活治療センターとして運営する計画だ。当該施設が予定通りに運営を開始すれば、今週までに計1189人の軽症患者が生活治療センターで生活できるようになる。

 キム・ガンリプ中対本第1総括調整官は同日、定例ブリーフィングで「来週初めまでには(軽症患者)2000人を収容できるように準備する」とし、「近い地域を優先対象にし、国公立施設や民間施設すべてに接触中」だと述べた。大邱・慶尚北道と近隣地域で3000人まで収容可能な施設を確保した後、全国にこれを拡大し、軽症患者を最大5000人まで収容できるようにするという計画だ。

 これに先立ち、前日に入所した64歳の女性患者は発熱と不安症状などを示し、医療陣の判断によって慶尚北道大学病院に移送された。同患者は肝硬変を患っていたことが確認された。中央防疫対策本部のクォン・ジュンウク副本部長は「(センターに)一度入所したからといって軽症にとどまるわけではなく、その一部は重症になる可能性もあるため、こうした可能性に備えて対応している」と説明した。

 生活治療センターは200人前後の患者を収容することを原則とし、専門医1人と公衆保健医3人、看護師6人、看護助務士9人が常駐している。軽微な症状を示す患者であるだけに、毎日2回自ら症状を報告しており、医療陣も治療よりは患者の状態を観察するモニタリングを中心に運営される。医療界の一部では、軽症患者を体育館など広い空間に収容しようという声もあるが、保健当局は「(該当施設で)かなりの時間を過ごさなければならない患者が、劣悪な環境でまともに生活できるかどうかについて、多くの疑問がある」とし、反対意見を示した。同日も新規患者は大邱・慶尚北道地域で集中的に発生した。3日、新たに感染が確認された患者600人(午前0時基準)のうち520人が大邱、61人が慶尚北道で陽性判定を受けた。全体患者の10人のうち9人の割合だ。

 新天地イエス教の信者のうち、特に大邱・慶尚北道地域の信者の陽性率も非常に高い。大邱市が管理する新天地の信者1万914人のうち、これまで61.3%(2日基準)が診断検査を受けたが、検査結果が通知された4527人のうち半数以上の61.7%(2792人)が陽性判定を受けた。

 ただ、大邱・慶尚北道地域を除く他の地域では新天地の信者の陽性率が1.7%で、極めて低かった。現在、各自治体は未成年者や国外の信者を除いた新天地信者19万5千人と教育生4万4千人に対して電話で症状の有無を調査した後、症状がある信者4066人を対象に検査を行っている。キム・ガンリプ第1総括調整官は「1.7%は(中間結果であり)全般的な評価をするにはまだ早い感があるが、大邱・慶尚北道を除く他の地域の信者の陽性率が低いのは事実」だとし、「他の地域でも市中感染が本格的に拡大した状況ではないとみている」と述べた。

 一方、保健当局は、1月に武漢から入国した20代の新天地の信者が初めてウイルスを持ち込んだ可能性に重きを置いて疫学調査を進めるという報道について、「武漢への渡航歴のある新天地信者が初期に影響を及ぼしたと判断するのは難しい」と反論した。クォン・ジュヌク防対本副本部長は同日、「中国の武漢と上海から帰国した新天地信者の事例2件について調査を進めている」とし、「一人は(COVID-19に)感染しておらず、もう一人は感染したことが確認されたが、(感染)発生時期が2月下旬に近く、その前に大規模に広がった新天地信者の間の感染に影響を与えたと判断するのは難しい」と述べた。

 防対本は、初の集団感染が発生した新天地大邱教会の信者の出入国記録をもとに、COVID-19の震源地と言われている中国武漢との関連を調査している。クォン副本部長は「(まだ)法務部からもらった名簿をすべて照合しておらず、データ自体をいろいろ補完する必要がある」とし、「この部分(関連性)は調査をさらに進めてから発表する」と付け加えた。

パク・ダヘ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/health/930919.html韓国語原文入力:2020-03-03 18:07
訳H.J

関連記事