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大邱・慶尚北道の陰圧病床不足で感染が確認された後も70人以上が自宅で待機

登録:2020-02-22 06:50 修正:2020-02-22 08:33
大邱の自宅待機者50人、慶尚北道は20人以上 
「陰圧病室が足りず一般病室に入院させるしかない」
大邱で発生したCOVID-19患者たちを受け入れた大邱医療院の全景//ハンギョレ新聞社

 大邱(テグ)市北区に住む50代女性のKさんは20日未明、COVID-19(新型コロナウイルス感染症)の陽性判定を受けたにもかかわらず、陰圧病床がなく、40時間以上自宅で待機している。Kさんの家族と隣人らは「感染するのではないか、気が気でない」と話した。

 感染者の急速な増加で、陰圧病床の不足による患者の自宅待機が増えている。大邱地域で18日以降COVID-19への感染が確認された84人のうち、陰圧病室に入院したのは30人に満たない。これまで約50人が感染確認後にも少なくは20時間から多くは40~50時間にわたり自宅で待機しているという。

 大邱地域の総合病院に設けられた陰圧病床は65床であり、このうち40床が利用可能な状態だが、現在空きベッドがない状態だ。陰圧病床は絶対的に不足しているのに、感染者が急速に増えていることを受け、大邱市は大邱医療院の一般病床の373床や啓明大学大邱東山病院の一般病床の117床に患者らを入院させる計画だ。大邱医療院の関係者は「入院している患者たちを他の病院に移送し、COVID-19患者を受け入れる準備に入った。ただし、直ちに一般病室を全て空けることはできず、患者が退院したり、他の病院へ行くまでは少し時間がかかると思われる」と話した。

 慶尚北道地域でも事情は変わらない。浦項(ポハン)市南区に住む女性(24)は大邱新天地教会の礼拝に出席し、21日未明1時にCOVID-19への感染が確認されてから、15時間にわたり自宅で待機している。同女性は16日、新天地教会訪問後、浦項市内で少なくとも13人以上と接触しており、19日から咳や痰、鼻づまりなどの症状があったという。彼女は現在、薬を飲みながら自宅で陰圧病室が空くのを待っているが、いつ入院ができるかは分からない。慶尚北道でもこのように感染確認後自宅で待機している人が20人を上回る。キム・ジェドン大邱市保健福祉局長は「自家隔離者は公務員50人が家に電話で発熱や咳などの症状を聞くことで、管理している。自宅隔離中に(症状が)悪化すれば速やかに病院へ移す予定」だと述べた。

 慶尚北道でも感染者が急速に増えているが、陰圧病床はわずか7床に過ぎず、感染拡大の恐れがあるにもかかわらず、自宅で待機させている。イ・チョル慶尚北道知事は「他の地域の病院の陰圧病床を探している。また、慶尚北道地域医療院3カ所の一般病室も活用する予定だ。浦項医療院は全体の医療院を空けて58の一般病室を備えた隔離病棟に使用する」と発表した。

 しかし、爆発的に増える感染者に対応するには不十分である。21日午後4時基準で、大邱の感染者は計126人で、一日で4倍近く増えた。慶尚北道の感染者も同日午後4時基準26人で、未明に3人が追加で陽性判定を受けた。クォン・ヨンジン大邱市長は同日、「感染者の持続的な増加で、今は市中感染の段階にあるもの見られる」と懸念を示した。

ク・デソン、キム・イル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/yeongnam/929220.html韓国語原文入力:2020-02-22 02:00
訳H.J

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