韓国と米国の特殊部隊員が先月、仮想の北朝鮮の建物を襲撃し、人質を救出する訓練を実施した。米国防総省は訓練写真と動画を異例にも公開した。
23日、米国防総省のホームページによると、韓国軍の特殊戦司令部と在韓米軍は先月、群山(クンサン)の空軍基地で北朝鮮の建物襲撃を想定した近接戦闘訓練を実施した。公開された写真には、特殊部隊員が建物に入り人質を救出する様子などが含まれている。人質は両手を後ろに縛られ、白い服を着ていた。
米国防総省は、特殊部隊員が建物を襲撃する様子を撮影した動画もYouTubeに上げた。動画には、小銃に消音器を装着した特殊部隊員が、煙幕弾を発射し建物内に進入する様子などが含まれた。特殊部隊員は、建物内で北朝鮮軍と推定される対抗軍と交戦した。建物の上を戦闘機が飛び去る様子も撮影されていた。
米軍が北朝鮮軍を仮想敵と想定した特殊部隊訓練を公開したのは異例だ。韓米が大隊級以下で合同訓練を持続的に実施しているものの、訓練を公開したことはほとんどなかったためだ。北朝鮮が定めた「年末期限」を控えて「クリスマスプレゼント」に言及した状況で、米国が警告メッセージを送ったのではないかと解釈されている。
核兵器を運用する米軍戦略司令部は、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)に核攻撃能力を誇示する動画を上げた。動画を見ると、空、海、陸で核攻撃を浴びせることのできる米国の3大核戦力が全て登場する。地下基地からは大陸間弾道ミサイル(ICBM)「ミニットマン3」が発射され、海では潜水艦発射弾道ミサイル(SLBM)「トライデント2」が打ち上げられる。空ではステルス爆撃機B-2と戦略爆撃機B-52が飛行する姿が続く。この動画は、朝米対立が激化していた2017年に米国防総省が公開したものだ。北朝鮮の軍事的行動が禁止ラインを越えないよう警告するために、戦略司令部が再び取り上げたのではないかという観測が出ている。