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国連、北朝鮮人権決議案を採択…韓国は共同提案国への参加を見送る

登録:2019-11-16 06:11 修正:2019-11-16 07:16
15年連続で採択…表決なしに全員同意 
韓国外交部「朝鮮半島情勢など総合的に判断」 
北朝鮮国連大使は「人権蹂躙はない」と反発
国連総会傘下の第3委員会=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮の人権侵害を批判し、即時の改善を要求する北朝鮮人権決議案が14日(現地時間)、国連総会傘下の第3委員会で採択された。人権問題を担当する第3委員会は同日、国連本部で会議を開き、このような内容の北朝鮮人権決議案を可決した。決議案は加盟国のうち、どの国も表決を要請せず、表決なしにコンセンサス(全員同意)形式で採択された。

 中国やロシア、ベネズエラ、キューバなどは特定国家に対する人権決議の採択に反対したが、表決は求めなかった。同決議案は2005年から15年連続で採択されており、2016年からは4年連続でコンセンサス形式で可決された。

 同決議案には欧州連合(EU)諸国や日本、米国、カナダ、オーストラリアなど61の加盟国が共同提案国として参加した。2008年から昨年まで共同提案国として参加してきた韓国は、今回は参加を見送った。韓国外交部は資料を発表し、「北朝鮮住民の人権が実質的に改善されるよう国際社会と共に努力するという基本的な立場に基づき、決議案のコンセンサス採択に参加した」としながらも、「ただし、現在の朝鮮半島情勢などあらゆる状況を総合的に考慮し、今回は共同提案国に参加しなかった」と説明した。外交当局者は「やっとのことで実現した対話プロセスが実質的に進展するよう、あらゆる努力を集中しなければならない点などを総合的に考えた」と述べた。

 今回の決議案には、北朝鮮の人権に特別な進展が見られないという判断から、既存の文言がほぼそのまま反映された。決議案は「長い間、そして現在も組織的かつ広範囲で重大な人権侵害が行われている」として北朝鮮を糾弾し、人権侵害の即時中止を促した。これに対し、北朝鮮のキム・ソン国連大使は「北朝鮮の人権蹂躙は存在しない」としたうえで、「EUをはじめとする一部の敵対勢力が神聖な国連の舞台で対決を煽る状況に深い憂慮を表明する」と述べた。

キム・ソヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/917183.html韓国語原文入力:2019-11-15 14:24
訳H.J

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