韓国と米国が15日、ソウルで第51次韓米安保協議会議(SCM)を開き、同盟の懸案を協議する。韓米間で防衛費分担金交渉が行われているうえ、「韓日軍事情報保護協定」(GSOMIA)の終了が一週間先に迫った時点であり、これらの問題を中心に意見調整がなされると予想される。韓米安保協議会議は両国の国防長官が共催する年次会議だ。
国防部は8日、今回の会議でチョン・ギョンドゥ国防部長官とマーク・エスパー米国防長官が会い、朝鮮半島の安保情勢評価や政策共助、条件に基づく戦時作戦統制権(戦作権)の移管の推進、未来安保協力、在韓米軍基地の移転および返還など、多様な安保懸案を議論する予定だと発表した。米国防総省は、エスパー長官が訪韓期間に韓国当局者に会い、朝鮮半島およびインド-太平洋地域の安保に重要な懸案を議論すると共に、これに対応する防衛協力を向上するための意志を再確認するだろうと説明した。
今回の会議で、韓米両国が23日0時に迫ったGSOMIA終了問題に対して、どのように立場を調整するか注目される。韓国政府は、日本の輸出規制措置が撤回されない限り、GSOMIAを終了するとした決定は不変という立場を維持しているが、米国は公開的にGSOMIAの延長を希望している。ジョナサン・ホフマン米国防総省報道官はこの日ブリーフィングで「来週私たちが韓国にいる時、それが私たちの対話の一部になるだろうと断言できる」と話し、GSOMIA問題が主要議題になると予告した。
8月に韓国政府がGSOMIAの延長中断を決めると、米国は「強い懸念と失望」を表し、延長を促してきた。5日、同時に訪韓したデービッド・スティルウェル国務省東アジア太平洋次官補とジェームス・ディハート米防衛費分担交渉代表、キース・クラック国務省次官(経済成長・エネルギー安保・環境担当)は、韓国政府にGSOMIAの延長と防衛費分担金大幅増額、インド・太平洋戦略への参加を要求した。
今回の会議では、今年に入って12回行われた北朝鮮の発射体試験(潜水艦発射弾道ミサイルを含む)の意図を評価し、朝米非核化交渉再開のための外交的努力を軍事的に後押しする方案も協議すると見られる。両国は、大規模連合空中訓練「ビジラントエース」に代わる訓練を今月中に実施する予定だが、北朝鮮はこれを対決宣言と規定し軍事的対応を警告したことがある。
戦作権の移管と関連しては、8月の韓米連合指揮所訓練で施行した戦作権基本運用能力(IOC)の検証結果の報告を受ける。戦作権は、韓国軍が権限を行使できる核心軍事能力を備えているかを評価する基本運用能力検証に続き、2020年の運用能力検証、2021年の任務遂行能力検証を経るものと予想される。戦作権の移管以後、韓国軍の大将が司令官を務める未来連合司令部の危機管理範囲とUN司令部の役割についても協議がなされると見られる。