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「韓日対立を解くため閣僚級2人が日本と非公開で接触した」

登録:2019-10-22 09:32 修正:2019-10-22 12:14
2019外交統一委員会国政監査 
パク・ビョンソク議員「報道されなかったが接触」 

カン長官、李首相を通じて安倍首相に 
「文大統領の親書」渡すことを否定せず 
強制徴用と関連し「1+1案含む様々な案を協議中」 

急性白血病で死去した 
ムン・ドクホ・フィンランド大使の殉職認定の要求も
カン・ギョンファ外交部長官が2019年10月21日、国会で開かれた外交統一委員会の国政監査で議員の質疑に答えている。右側はキム・ヨンチョル統一部長官//ハンギョレ新聞社

 最近、韓国の閣僚級人物2人が硬直した韓日関係を解きほぐすため非公開で日本側と接触したという主張が出た。

 共に民主党のパク・ビョンソク議員は21日、国会で開かれた外交統一委員会の国政監査で「硬直した韓日関係を解きほぐすため、公式、非公式の対話が行われている」とし、「8月以降、韓日外交長官の接触が3回、局長級会談が4回あり、先週も局長級会談があった。報道されなかったが、重みのある閣僚級による非公開接触があった」と明らかにした。これに対し、カン・ギョンファ外交部長官は「私が確認すべき事案ではないと思う」と答えた。パク議員は「別途、閣僚級人物2人が非公開接触をしたと聞いている。対話のモメンタムを生かす雰囲気を作ったという点では、良い評価を下せると思う」と述べた。この日の国政監査でカン長官は、22日に訪日する李洛淵(イ・ナギョン)首相が、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が日本の安倍晋三首相に送る親書を伝える予定だという点を事実上確認した。パク・ビョンソク議員が「明日(22日)、李首相が日本天皇即位式(即位の礼)にお祝いをしに行く」とし、カン長官に李首相が「大統領の親書を持っていくのか」を聞くと、カン長官は「確認すべき事項ではない」と答えながらも、パク議員が再び「否定はしないでしょう?」と尋ねると「はい」と答えた。

 24日に行われると思われる李洛淵首相と安倍首相の会談は、10分程度と予定されているという事実も確認された。この日、イ・ジョンヒョン議員(無所属)が「李洛淵首相と安倍首相は何分くらい会うのか」を問うと、カン長官は「今のところ10分だが、協議中だ」と話した。「会談時間が短すぎる」というイ議員の指摘に対し、カン長官は「李首相は即位式に出席するために行くのであり、その機に安倍首相と会談するものだ」と答えた。

2019年10月21日、国会で開かれた外交統一委員会の国政監査の現場。パク・ビョンソク民主党議員(中央)=ノ・ジウォン記者//ハンギョレ新聞社

 自由韓国党のウォン・ユチョル議員が韓日首脳会談の実現の可能性を尋ねると、カン長官は「予断を許さない」としながらも、「ただ、われわれは対話の窓は開かれているという立場で協議している。様々な機に検討している」と述べた。さらにウォン議員が、韓国政府が日本に「1+1案」のほかに強制徴用問題を解決するための創意的方法を提案したのかを聞くと、「われわれが(1+1案を)提案したのは、協議の開始段階として提案したのだ。日本は直ちに拒否の意向を示したが、われわれが提案したこの案を含め様々な案について協議を行っている」と述べた。

 この日、国政監査では今月4~5日にスウェーデンのストックホルムで開かれた朝米実務協議に対する質問も出た。民主党のシム・ジェグォン議員が、「(実務協議で)米国が出した創意的なアイデアとは何か」と尋ねると、カン長官は「具体的な内容は答弁しがたい」と答えた。重ねてシム議員が「把握はしているのか」と尋ねると「そうだ」と答えた。カン長官は「韓米は緊密に協議している。韓米が共有したアイデアが多く含まれていると聞いている。(米国に)事前、事後のブリーフィングを受けた」と説明した。続いてシム議員が「米国は先に非核化、後に平和体制の構築という立場を超えているか」を問うと、カン長官は「米国はシンガポール合意の4つの軸、平和体制、非核化、関係改善と信頼関係の構築を一緒に推進するという包括的な立場で実務協議に取り組んでいる」と述べた。さらにシム議員が「先に非核化ではなく、非核化と平和体制構築が一緒に進められ、当然制裁緩和、解除問題も一緒に進められなければならない」と指摘すると、カン長官は、「そのようなことを含め、包括的な方法は米国が今回の実務協議でそのような立場で協議に臨んだと聞いている」と述べた。

 一方、この日の国政監査では、故ムン・ドクホ・フィンランド大使が赴任5カ月目の今年4月30日、急性白血病で死亡したことと関連した指摘も出た。共に民主党のウォン・ヘヨン議員は昨年、文在寅大統領の東南アジア諸国連合(ASEAN)関連首脳会議とアジア太平洋経済協力体(APEC)首脳会議に随行したキム・ウニョン外交部南アジア太平洋局長がシンガポール現地で脳出血の症状で倒れた事実にも同時に言及した。

 ウォン議員は「外交部が(ムン大使と関連して)人事革新処に殉職申請をしており、11月中に審議があると言われているが、必ず殉職が認められなければならないと思う」とし、「これを機に外交部が機関のレベルで職員の健康問題を積極的に扱うことを提案する」と話した。これに対しカン長官は「ムン・ドクホ大使の殉職認定と関連し、部処をあげて努力している」とし、「外交部職員の健康問題は個人レベルに任せるのではなく、部レベルでシステム的な管理をしなければならないということに共感する。(中略)ただし、予算がかかる問題だ。その部分については議員の積極的な協力をお願いしたい」と答えた。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/913952.html韓国語原文入力:2019-10-21 14:57
訳C.M

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