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チョ・グク辞任で与党提案「検察改革法案優先処理」スピード上がるか

登録:2019-10-15 02:20 修正:2019-10-15 08:05
共に民主党のイ・イニョン、自由韓国党のナ・ギョンウォン、正しい未来党のオ・シンファン各院内代表が14日午前、院内代表会合を行なっている//ハンギョレ新聞社

 2カ月近く政界の話題を圧倒したチョ・グク法務部長官が14日に電撃辞任し、与党が処理を急ぐよう提案した検察改革法案のスピードが上がるか注目される。野党がこれまでの間、チョ長官を交渉の障害物に挙げて辞任を要求してきただけに、直ちに検察改革法案の処理に反対する名分が減ったとの評価が出ている。ファストトラック(迅速処理対象案件)に一緒に上げられている選挙制度改革法案に対する各党の態度も、変化要因として作用する見込みだ。

■与野党、検察改革法案の議論開始

 共に民主党のイ・イニョン院内代表は、この日午前の最高委員会議で、「ファストトラックに指定された司法改革法案が、29日の本会議の上程を目前にしている」として「全ての野党に正式に提案する。残りの15日間で、与野党が検察改革法案の処理に合意できるよう、最善を尽くしてほしい」と語った。選挙制度改革法案より検察改革法案を“先に処理”することを公式に提案したのである。これに先立ち4月、自由韓国党を除く与野党4党は、ファストトラックに関して選挙制度改革法案から処理して検察改革法案を処理しようと合意した。

 チョ長官辞任を要求して検察改革法案処理に否定的だった野党は、ひとまずチョ長官辞任で少し和らいだ雰囲気だ。正しい未来党のオ・シンファン院内代表は、「もはや国民の『検察改革』要求に国会が応答する番」だとして「検察改革法案が与野党の合意で円満に処理されるよう、対話と妥協の政治を修復することを各党に提案する」と明らかにした。自由韓国党のナ・ギョンウォン院内代表も、チョ長官辞任の直後に記者団と会い「今日の午前、交渉団体3党の院内代表間で合意した(院内代表と議員1人ずつで構成された)『2+2+2会議体制』で、ファストトラックに上げられた源泉無効法案を一つずつ解いて解決する」と、ひとまず対話に乗り出す意向を示した。政界では現在ファストトラックに上がっている検察改革法案の一部修正が避けられないと見ている。与野党いずれも「チョ・グク政局」を経て検察の直接捜査をもう少し強く統制する装置を設けなければならないというコンセンサスを形成しているためだ。

■複雑な各党の本音

 検察改革法案の優先処理のためには、自由韓国党を除くファストトラックに同意した他の野党の協調が必須だが、見通しはそれほど明るくない。正義党のシム・サンジョン代表はハンギョレとの電話インタービューで、「本会議の過半数議席確保のためには与野党4党の協力が切実であるため、与野党4党の合意を前提に検討することができる」と話した。しかし、民主平和党と正しい未来党などは否定的だ。民主平和党のチョン・ドンヨン代表はこの日の党最高委員会議で、検察改革法案をまず処理することについて「信頼を壊すことで、これを覆すことはできない」と言い切った。そもそも選挙制度改革法案から先に本会議で票決することにしたのも、共に民主党が検察改革法案だけを通過させて選挙制度改革法案は態度を変えて反対するのを防ぐための安全装置だったという指摘である。

 共に民主党と一緒に「与野党4党ファストトラック共助」に参加した正しい未来党は、主流派と非主流派が一斉に「選挙制度を先に処理しなければならない」と主張しだした。彼らは「すでに結んだ約束を覆して、司法改革案を先に処理するというのは道理に反する」(ソン・ハッキュ代表)、「検察改革法案を先に本会議に上程するのなら、結局、選挙法と高位公職者犯罪捜査処(公捜処)法も通過とはならず、国会だけ大騒ぎすることになる」(オ・シンファン院内代表)と主張した。選挙制度改革法案に対する意見の相違が、検察改革法案の処理議論において最も大きな変化要因として浮上している。

ソ・ヨンジ、キム・ミナ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/913172.html韓国語原文入力:2019-10-14 22:07
訳M.S

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