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与党・政府・大統領府、「検察改革」スピード上げ…チョ・グク政局の出口戦略を模索

登録:2019-10-14 07:16 修正:2019-10-14 08:21
施行令・法律改正を速戦即決 

「特捜部縮小」明日国務会議で議決 
今日チョ長官が具体的な内容を発表 
高検長が捜査指揮、最高検察庁の力を弱め 

民主党「検察改革法案を先に処理」 
「選挙法に先立ち検察改革法案を処理」 
ファストトラック法案の順番を調整しようと提案 
チョ長官「進退整理」の名分づくりの意味も
チョ・グク法務部長官(中央)が13日午後、国会の共に民主党代表室で開かれた検察改革高位政府与党間協議会で発言している=キム・ギョンホ先任記者//ハンギョレ新聞社

 共に民主党と政府、大統領府が「検察改革スピード戦」に突入した。15日の国務会議(閣議)で検察改革に向けた施行令を改正し、法律制定・改正は国会のファストトラック(迅速処理対象案件)に上げられた検察改革関連法案を公職選挙法改正案よりも先に処理する案を推進することにした。与党・政府・大統領府による検察改革スピード戦は、2カ月以上続いた「チョ・グク政局」を終わらせる手続きだという分析が出ている。

■15日の国務会議で施行令改正を議決

 与党・政府・大統領府は、特別捜査部(特捜部)の縮小と名称変更のための「検察庁事務機構に関する規定」を改正し、15日の国務会議で議決することにした。共に民主党のホン・イクピョ首席スポークスマンは、13日に開かれた高位政府与党間協議会の後に記者団と会い、「検察庁事務機構規定改正を通じて検察特捜部の名称変更と部署の縮小が確定される」とし、「具体的な内容は明日(14日)法務部長官が発表し、発表案は明後日(15日)の国務会議で確定される予定」と話した。

 これと関連し、法務部と最高検察庁は直接捜査を行う特捜部をソウル中央地検など全国の検察庁3カ所にのみ残すことにした。法務部は12日、「最高検察庁の進言を受け入れ、ソウル中央地検など3つの検察庁の特捜部だけを残し、名称は『反腐敗捜査部』に変更することにした」とし、「残りの検察庁特捜部は、刑事部に転換するなど『検察庁事務機構に関する規定』改正を直ちに推進することにした」と明らかにした。ソウル中央地検の他どこに特捜部2カ所を残すかは、国務会議に上程された施行令改正案に盛り込まれる見通しだ。

 高等検事長が直接捜査に関する主要な状況の報告を受けて指揮・監督する内容などを盛り込んだ「人権保護捜査準則」(法務部令)も新たに作成し、国務会議に報告するものとみられる。ホン・イクピョ首席スポークスマンは「特捜部から人員が多少縮小し、捜査範囲についても高検長の点検を受ける内容が含まれるだろう」と述べた。これまで特殊捜査は、最高検察庁の反腐敗強力部が全国の事件の報告を受けて指揮・監督した。人権保護捜査準則には、実際の調査時間を8時間以内に制限する長時間調査禁止規定、深夜調査禁止、不当な別件捜査の禁止、捜査長期化の制限、出席調査の最小化などの内容も盛り込まれている。この準則は現在法務部訓令だが、法務部令に上方修正され新しく作られる。

 被疑事実の公開を事実上禁ずる「刑事事件の公開禁止等に関する規定」(法務部訓令)などは、14日に具体的な案は発表されない。法務部の関係者はハンギョレとの電話インタビューで、「チョ長官関連の捜査が終了してから発表できるだろう」と語った。

■民主党、「選挙法より検察改革法案が先」

 民主党は検察改革のスピードを上げるために、ファストトラックに上がった法案の処理手順を変更することを野党に公開提案した。イ・イニョン院内代表はこの日、高位政府与党間協議会の冒頭発言で「民主党は他の野党に、対話と協議を通じて国民的な要求である検察改革法案を必ず早い時間内に完遂しようと提案する」とし、「野党も第20代国会の最後に国民のために寛大な決断を下してほしい」と述べた。民主党院内指導部所属のある議員は、「選挙法より検察改革関連法案を先に処理しようという意味」と説明した。自由韓国党を除いた与野党4党は4月、「ファストトラックに上げた法案のうち、公職選挙法改正案を検察改革関連法案より先に処理する」と合意した。この合意を覆し、検察改革関連法案を先に処理しようという意味だ。同党のホン・イクピョ首席副スポークスマンは、「他党とまず十分に協議する」とし、「イ・イニョン院内代表が明日、進展した具体的な立場を表明するだろう」と述べた。

 これに先立ち、イ・ヘチャン共に民主党代表も11日、党最高委員会議でファストトラックに上がっている高位公職者犯罪捜査処(公捜処)設置法と検・警捜査権調整案に対して、「今からでも法案審理のスピードを上げ、最大限迅速に処理しなければならない」とし、「(ファストトラックを推進した)4党が合意すれば、改革案処理の時期と順序を調整できるだろう」と述べている。ただ、韓国党が公捜処設置法などに強く反発しており、正しい未来党内部の事情も複雑なため、立法過程は順調ではない見通しだ。

 政界内外では、与党が検察改革のスピード戦に突入したことをめぐり「チョ長官辞任の名分をつくろうというもの」という分析が出ている。遅くとも来月初めにはチョ長官をめぐる捜査が一段落するとみて、これに合わせてチョ長官が自ら辞任できるよう検察改革関連作業を終えようとしているものと見ているということだ。民主党関係者は「瑞草洞(ソチョドン)のろうそく集会の流れを受け継いで検察改革を終え、チョ長官の進退を整理しようという動きがあるのは事実だ」と語った。

キム・ウォンチョル、キム・ミナ、パク・チュニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/assembly/913038.html韓国語原文入力:2019-10-13 22:37
訳C.M

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