日本を韓国の戦略物資輸出審査の簡素化対象国である「ホワイト国」から排除する告示が18日から本格的に施行される。日本が最近、約2カ月間にわたり韓国に対する輸出規制を強化し、韓国政府との協議に応じなかったことによる結果だ。政府は、度重なる対話要請に背を向け、一方的に韓国を自国のホワイト国(グループA)から削除した日本とは、相互信頼に基づいた国際協力を続けるのは困難だと見て、告示の改正を推進してきた。
イ・ホヒョン産業通商資源部貿易政策官は17日、「韓国の輸出統制制度の改善に向けて推進してきた戦略物資輸出入告示改正案を18日、官報に掲載して施行する」と発表した。これに先立ち、産業部は関係省庁の協議を経て、先月12日に改正案を発表し、20日間行政予告を通じて意見を聴収した。その後、法制処の検討や規制審査を行うなど、改正の手続きを踏んだ。
今回の告示改正によって、ワッセナー・アレンジメントなど4大国際輸出統制体制に加入した29カ国を選んだ「カ(A)地域」は「カの1」と「カの2」に細分化される。カの2地域に再分類された国家は29カ国の中で日本だけだ。今後、日本に戦略物資や技術を輸出しようとする企業は、原則として「ナ(B)地域」と同等の高いレベルの輸出審査を受けることになる。
最も変わる点は、二重用途(産業・軍需)の戦略物資輸出の際にも個別許可を受けなければならないという点だ。以前までは敏感品目(軍需向け物資)についてのみ個別許可取得が義務だったが、これからは4大統制体制の統制品目1735個すべてが個別許可の対象になる。また、個々の許可をもらうために必要な書類が3種から5種に増え、審査期間も5日から15日に延びる。
例外的な場合には有効期限が2~3年の包括許可を受けることができる。会社内に営業部門と独立した輸出取引審査機構を設置し、政府から輸出管理内部規程(CP)A等級以上の認証を受けた輸出企業は包括許可を申請できる。同一の購買者(日本企業)に2年間3回以上繰り返し輸出した場合や、2年以上の長期輸出契約による輸出、海外展示会に参加するための輸出の場合は包括許可を受けることができる。このほか、戦略物資ではないものの武器製作・開発専用に使われると見られる物資輸出に対する状況許可(キャッチオール)規制も以前より強化される。
産業部は先月14日から20日間国民参加立法センターや電子メールなどで意見を聴収した結果、賛成が91%だったと発表した。少数意見として輸出減少と成長率の下落傾向から、国内中小企業の輸出に否定的な影響を与えるだろうという反対意見もあったが、産業部はこれに対し、「正常な取引をする企業に影響がないようにする」として、「今後、中小企業に問題が生じないように、対日輸出許可申請に対する専従審査者を割り当て、迅速な許可を支援する」と説明した。
日本政府は行政予告の最終日の今月3日「根拠のない恣意的な報復処置」という意見を提出した。これに対して産業部は、「国際協力が困難な国の地域分類を変えるなど、韓国の制度を改善するためであって、日本に対する対応措置ではない」と反論した。政府はこれまで日本に重ねて対話を要請する一方、石炭財の輸入通関環境規制強化(8月8日)、軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の終了(8月22日)、世界貿易機関(WTO)への提訴(9月11日)など、対応のレベルを高めてきた。