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1400回目の水曜集会…記憶し、共に行動したからこそ、より大きな叫びへ

登録:2019-08-14 07:40 修正:2019-08-14 12:17
韓国と日本、米国など12カ国37都市で連帯集会開かれる
世界日本軍「慰安婦」メモリアルデーを翌日に控えた13日の午後、「ナヌムの家」の庭に金学順さんの胸像が立っている。金学順さん(1924~1997)は1991年に初めて慰安婦被害事実を公開証言した=キム・ボンギュ先任記者//ハンギョレ新聞社

 「同一のテーマで開かれた世界最長期間デモ」

 日本軍性奴隷制(慰安婦)問題の解決のための定期水曜集会が、14日で1400回を迎える。1991年8月14日、金学順(キム・ハクスン)さん(当時67歳)が日本軍「慰安婦」被害者としては初めて公開証言を行った後、宮沢喜一首相の訪韓をきっかけに、1992年1月8日に始まった水曜集会は、27年7カ月間続いてきた。

水曜集会が歩んできた道//ハンギョレ新聞社

 14日、ソウル鍾路区旧日本大使館前で開かれる第1400回水曜集会には、世界各国から送られてきた連帯のメッセージを込めた映像の上映や4・16セウォル号惨事家族協議会などの連帯発言、青少年たちの自由発言などが行われる予定だ。この日は「日本軍『慰安婦』問題の解決のためのアジア連帯会議」が金学順さんの勇気ある証言を記憶しようと指定した「世界日本軍『慰安婦』メモリアルデー」でもある。韓国と日本、米国など12カ国37都市で連帯デモが開かれる。

 2011年の第1000回までは、老衰と悪天候にもかかわらず、ハルモニ(おばあさん)たちは一度も欠かさず水曜集会に参加した。多い時は20人以上のハルモニたちが集まって声をあげた。イ・ヨンスさん(91)は「日本政府は、我々が死ぬのをただ待つもりだろうけど、私たちはそう簡単には死なない」と話した。しかし、慰安婦被害の申請者240人のうち現在生存者は20人だけだ。老衰などで次々と亡くなっているからだ。

 最近にはイ・オクソンさん(92)が先月第1395回水曜集会に参加しており、1400回水曜集会にはキル・ウォンオクさん(92)が被害者のうち唯一参加する予定だ。老衰で記憶があいまいになったキルさんは、今年1月に亡くなった親友のキム・ボクトンさんさえ「思い出せない」と言っているほどだ。慰安婦被害者たちが生活する京畿道広州(クァンジュ)の「ナヌム(分かち合い)の家」のアン・シングォン所長は「2014年まではハルモニたちが3人程度は一緒に集会現場に行った」とし、「ハルモニたちは健康問題で現場に行けないが、水曜集会のニュースを見るたびに画面に向かって『ありがとう』と言っている」と話した。

 被害女性たちは亡くなっていくが、彼女らの“思い”はさらに広がっている。水曜集会の問題意識が各国の戦時性暴力被害女性たちの証言と相まって、世界のいたるところに広がりを見せているからだ。ハルモニたちが抜けた水曜集会は、外国人や労働者や学生など、様々な人たちが埋めている。先月17日には、ウガンダやコンゴ民主共和国、コソボ紛争地域から来た性暴力被害生存者らが出席し、「国連が提示した国際人権原則(謝罪・賠償・再発防止措置)に則って、戦時性暴力問題を解決せよ」と、口をそろえて求めた。

 このような連帯は、世界各地を歩き回りながら被害を証言したハルモニたちがいたからこそ可能だった。特にキル・ウォンオクさんとキム・ボクトンさんは2012年、戦時性暴力被害者を助ける基金を設立しようと提案し、「ナビ(蝶)基金」が誕生した。当時、2人は日本政府から受ける賠償金全額を戦時性暴力被害者たちのために寄付するという意思を明らかにした。「ナビ基金」は、コンゴ民主共和国の戦時性暴力被害者やベトナムの韓国軍性暴力被害者への支援に使われた。ハルモニたちは2017年、韓国政府にベトナム戦争犯罪に対する法的な責任を果たすことを求めると共に、ベトナムの女性たちに謝罪した。

イ・ヨンスさん(写真前列の右端)をはじめ、日本軍「慰安婦」被害者たちが1998年2月18日昼、ソウル鍾路区中学洞の日本大使館前で、第300回水曜集会を終えた後、日本の謝罪を要求しながら街頭行進をしている=カン・ジェフン先任記者//ハンギョレ新聞社

 正義記憶連帯は「水曜集会はハルモニたちだけで寂しく始まったが、いまや全世界的に反人権的な行動に立ち向かって参加する場となった」とし、「水曜集会は日本の公式謝罪と法的賠償を要求することにとどまらず、未来世代がともに参加して人権を学び、平和の大切さを考えさせる教育の空間になるだろう」と明らかにした。

ファン・チュンファ、イ・ユジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/women/905653.html韓国語原文入力:2019-08-13 22:05
訳H.J

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