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韓国軍、日本による「ホワイト国排除」当日に北朝鮮ミサイル情報を提供

登録:2019-08-06 09:35 修正:2019-08-06 11:56
チョン・ギョンドゥ国防長官「2日、日本の要求で情報交換」 
「日本の二重的な態度に国防部が応じたとは、混乱する」 
「安保問題に対する国防部の成熟した態度」 称賛も
チョン・ギョンドゥ国防部長官が5日、国会で開かれた国防委員会全体会議で議員らの質問に答えている//ハンギョレ新聞社

 日本が「ホワイト国」(輸出管理優遇措置対象国、8月2日より「グループA」に名称変更)から韓国を除外することを決定した2日、韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)に基づいて北朝鮮の短距離飛翔体に対する情報を日本と共有したと、チョン・ギョンドゥ国防部長官が明らかにした。大統領府が日本の決定を非難し「GSOMIA破棄を検討する」と明らかにした日に、敏感な軍事情報を交換したことで論議が起こっている。

 チョン長官は5日、国会国防委員会全体会議に出席し、「GSOMIA締結以降、これまで26件の情報を交流した」とし、「2日、北朝鮮が発射した短距離飛翔体についても、同日日本の要求で関連情報を交換した」と話した。国防部は5月以降、計4回にわたって北朝鮮の飛翔体情報を日本と交流しており、そこには2日に咸鏡南道永興(ヨンフン)地域で発射された短距離飛翔体に関する情報も含まれているという話だ。

 これに対し正義党のキム・ジョンデ議員は「その日は日本が韓国を安保上信じられない国と規定し、ホワイト国から排除することを決めた日」だとし、「それでも軍事情報を要求した日本に国防部が応じたのは正しいことなのか」と問い詰めた。キム議員は「韓国をホワイト国から排除しておいて情報を要求する日本の二重的な態度も問題だが、そこに国防部が応じたというから、どう受け止めるべきか混乱する」と指摘した。

 しかし、正しい未来党のハ・テギョン議員は「安保問題はどんな状況でも最終検討しなければならない」とし、GSOMIAに基づき情報を共有した国防部に対し「成熟した態度」だとほめたてた。ハ議員は「大統領府と外交部でGSOMIA破棄を取り上げているが、国防部は内心破棄に反対しているように思われる」と言い、国防部がGSOMIA破棄に反対することをそれとなく注文したりもした。

 国防部が日本の情報共有の要求に応じた時点がホワイト国排除決定後なのか前なのかは確認されていない。たとえ決定前だとしても、政府が日本のホワイト国排除決定を阻止するために総力戦を展開している状況で、国防部の決定は無神経だったという指摘が出ている。GSOMIAによれば、日本が韓国に情報を要求しても、韓国が応じなければ情報交流は行われない。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/904636.html韓国語原文入力:2019-08-05 20:48
訳M.C

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