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文大統領、「第3回朝米首脳会談に向けた対話が行われている」

登録:2019-06-27 05:39 修正:2019-06-27 07:57
聯合・世界6大通信社との書面インタビュー 
 
「朝鮮半島平和プロセスの機は熟した」 
「南北間でも様々なチャンネルで対話が行われている」 
「非核化とは、寧辺核施設の全部が完全に廃棄されること」
文在寅大統領が今月14日、スウェーデン議会で朝鮮半島平和プロセスについて演説している=大統領府提供//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「北朝鮮と米国の両国の間で、第3回首脳会談に関する対話が行われている」とし、「朝鮮半島平和プロセスは朝米交渉の再開を通じて、次の段階に進むだろう。機が熟したと思う」と述べた。

 文大統領は26日、聯合ニュースおよび世界6大ニュース通信社との合同書面インタビューで、「ハノイ首脳会談以降、公式対話が行われていない間も、朝米首脳の対話の意志は色あせなかったという点をまず強調したい」としたうえで、このように述べた。 文大統領の発言は、北朝鮮と米国が2月末のベトナム・ハノイでの第2回朝米首脳会談が物別れに終わった後、膠着状態に陥ったものの、最近ドナルド・トランプ米大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が親書を交換するという状況で、「もう機は熟した」としたのでさらに注目される。

 文大統領は「ハノイ会談を通じて、すでに互いの立場を理解した状態で行われている水面下の対話という点に注目する必要がある」とし、「南北間にも多様なチャンネルで対話を継続するための協議が行われている」と強調した。

 文大統領は、北朝鮮と米国がハノイ首脳会談で合意に至らなかった“非核化”の定義について、「プルトニウム再処理施設とウラン濃縮施設を含む寧辺(ヨンビョン)の核施設全部が(外部の専門家の)立ち合いのもと、全面的に廃棄されれば、北朝鮮の非核化は不可逆的な段階に入ったと評価できるだろう」と述べた。「不可逆的段階」について、文大統領が寧辺の核施設の全面廃棄を具体的に言及したのは、今回が初めてだ。文大統領は「今後の非核化交渉が本格化すれば、北朝鮮がどのような措置を完了した場合に実質的な非核化が行われたとするのか、すなわち『不可逆的な段階』に到達したとみなすのかを決定するのが、交渉の中心になるだろう」と付け加えた。

 文大統領は、金正恩委員長の非核化の意志も信じると述べた。 文大統領は「金委員長は、私と行った3回の会談で、早く非核化過程を終了し、経済発展に集中したいという意思を明らかにした。金委員長が韓米同盟や在韓米軍の撤退などを非核化と結びつけて言及したこともない」と述べた。文大統領は「金委員長との数回にわたる会談で、金委員長が非常に柔軟で決断力のある人物だと感じた」と称賛すると共に、「金委員長が懸念を抱かず、核廃棄の実行を決断できる安保環境を作ることが、外交的方法で非核化を達成する最も早い方法だと考えている」と述べた。

 文大統領は、非核化など、北朝鮮との対話に実質的な進展があれば、経済協力が伴うだろうと見通した。文大統領は「朝米会談と非核化過程に実質的な進展があれば、開城(ケソン)工業団地の再開など南北経済協力にも弾みがつき、国際社会も国連安保理制裁の部分的または段階的緩和を模索できるだろう」と予想した。

 ただ、文大統領は「開城工業団地と金剛山(クムガンサン)観光と寧辺核施設の稼動停止・封印措置を交換することが、より大きな進展のための公正な取引だと思うか」という質問に対しては、「南北経済プロジェクトの再開と寧辺核施設の稼動停止・封印の交換を主張したことはない」としたうえで、「開城工業団地の再開をはじめとする南北経済協力事業は、米国をはじめとする国際社会の負担を減らしながらも、北朝鮮が完全な非核化後に迎える“明るい未来'を先に提示できるという点で、南北米にとって魅力的な案だと思う」と答えた。朝鮮半島平和プロセスの“仲裁者”または“促進者”として、文大統領は朝米双方に、開城工業団地と金剛山観光カード(の提示)を念頭に置いているものとみられる。

 文大統領は「南北経済交流の活性化は、朝鮮半島を越えて東アジアの平和と共同繁栄を牽引する新たな協力秩序の創出に貢献するだろう。昨年提案した北東アジア6カ国と米国が参加する東アジア鉄道共同体も、そのような構想の中から出た。これは東アジアエネルギー共同体や経済共同体、多国間平和安保協力体制などへ発展していけるだろう」とし、米国や日本、中国、ロシアの通信社に向けて述べた。

イ・ワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/899426.html韓国語原文入力:2019-06-26 21:29
訳H.J

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