戦時作戦統制権(戦作権)の移管条件の検証に向けた第一段階に当たる「最初作戦運用能力」(IOC)の評価演習を、韓国軍大将が主管することが28日、明らかになった。韓国軍大将が指揮する未来連合司令部の構造を反映し、作戦運用能力を評価するためと見られる。最初作戦運用能力評価は、8月に韓米合同指揮所演習と並行して実施される予定だ。
最初作戦運用能力評価では、未来連合司令部の編成および運用の適切性、連合軍必須任務遂行能力、米軍将軍が指揮する空軍構成軍司令部と海軍構成軍司令部の編成運用などが主な検証対象になるという。検証の結果は10月、韓米軍事委員会(MCM)に報告される。
戦作権の移管に向けた検証は、最初作戦運用能力評価に続き、完全運用能力(FOC)評価や完全任務遂行能力(FMC)評価など、段階的に進められる。最初作戦運用能力評価で韓国軍の能力が検証されれば、2020年に完全運用能力評価、2021年には完全任務遂行能力評価が行われ、文在寅(ムン・ジェイン)政権任期中に戦作権の移管が可能になる見込みだ。韓米軍当局は、今年に入って戦作権の移管条件を定例的に評価するための特別常設軍事委員会(SPMC)を稼動するなど、戦作権の移管に拍車をかけている。
戦作権が韓国軍に移管されれば、韓国軍大将が連合司令官を務め、米軍大将の駐韓米軍司令官(現連合司令官)が副司令官を務める未来連合司令部体制に変わる。韓国軍は未来連合司令官を合同参謀議長が兼任する案と、別の大将が務める案などを検討している。合同参謀本部議長の職務範囲などを考えると、未来連合司令官との兼任は難しいという意見が優勢だという。