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新任統一部長官「朝鮮半島の平和を不可逆的な段階まで発展させるべき」

登録:2019-04-09 06:43 修正:2019-04-10 17:15
キム・ヨンチョル長官、8日に就任式  
「平和が経済」、「分権と協治」、「疎通と合意」 
南北関係3大推進基調を明らかに
キム・ヨンチョル新任統一部長官が4月8日、政府ソウル庁舎で開かれた就任式で、就任の辞を述べている//ハンギョレ新聞社

 「『荷は重く道は遠い』という言葉を思い出しました。大きな責任を感じています」

 キム・ヨンチョル新任統一部長官は8日、ソウル鍾路区(チョンノグ)の政府ソウル庁舎で開かれた就任式で、「統一部長官政策補佐官として勤務した後、13年ぶりに統一部創設50周年に統一部長官に就任することになって、さらに感慨深い」とし、このように述べた。同日、キム長官は「昨年始まった朝鮮半島の平和の流れを、不可逆的な段階に発展させること」を最も重要な課題に挙げ、南北関係の「3大推進基調」を示した。

 キム長官が明らかにした3大基調のうち、第一は「平和が経済」ということだ。また「非核化と平和の定着過程で、南北が共に繁栄できる機会を掴まなければならない」とし、「経済を媒介に平和を強固にし、平和に基づきさらなる経済協力を進める好循環構造を定着させ、強化していく」と述べた。キム長官は同日午後、就任式を終えた後、統一部担当記者団に「平和が経済」という南北関係の基調について、「平和を定着させていくうえで、国民がより体感できる効果が必要ではないかと思う。そのような側面で解決すべき課題も少なくない。そのような部分を十分に考慮し、計画を立てる必要がある」と付け加えた。

 第二の基調は「分権と協治」だ。キム長官は「今後、様々な分野で南北関係が拡大し、交流協力が全面的に活性化した場合、地方自治体と民間の役割はさらに大きくなるだろう」とし、「このような面で、中央政府と地方政府、政府と民間間の有機的な分業と協治を推進していかなければならない」と述べた。キム長官は国会との協力についても、「(議員たちに)直接うかがって説明する活動を、明日からでも本格的に始める」と述べた。

 キム長官が明かした第三の基調は「疎通と合意」だ。彼は「政権が変わるたびに対北政策の基本方向が変わることは、これ以上あってはならない」とし、「持続可能な南北関係の発展は、国民の心を一つにすることから始まる。南北関係と統一問題に対する幅広い疎通を通じて、国民が共感して同意できる対北朝鮮政策になるよう、努力を傾けていく」と述べた。

 同日、就任式で、キム長官は統一部の職員たちに「3つの注意事項」も強調した。彼は、統一部が「解決すべき課題が複雑で容易でないことはよく分かっている」とし、「できない理由を探すのは簡単だ。しかし、国民が政府に望むことは難しくても解決策を見出すことだ」と述べた。さらに「政府政策を批判し、反対する声も、他でもない国民の意見」だとし、「多様な助言と忠告に耳を傾け、合理的に疎通しなければならない」と強調した。統一部の職員が、それぞれ専門性を深めなければならないという点も指摘した。キム長官は「山林協力担当者は、山林に関する専門知識を積むために努力」すべきであり、「鉄道・道路協力を担当する職員は鉄道・道路に対する専門家レベルの力を身につけなければならない」と述べた。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/889194.html韓国語原文入力:2019-04-08 16:40
訳H.J

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