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訪中終えた潘基文「PM2.5、私たちの努力は中国のそれに及ばなかった」

登録:2019-04-03 21:56 修正:2019-04-04 07:14
3日、ボアオ・フォーラム日程終え帰国 
国外要因に言及せず国内努力を強調 
中国のPM2.5、2013年と比べ51~90%まで減少
中国を訪問した潘基文前国連事務総長が3日、金浦空港経由で帰国しPM2.5問題と関連して記者会見を行った//ハンギョレ新聞社

 微小粒子状物質(PM2.5)問題と関連して中国を訪問し帰国した潘基文(パン・ギムン)前国連事務総長が「PM2.5解決のために政府と企業、すべての国民が共に努力しなければならない」と話した。潘前総長は、近い将来「PM2.5解決のための汎国家機構」の首長を引き受ける予定だ。

 中国南部の海南で開かれたボアオ・フォーラム出席日程を終えて3日、金浦(キンポ)空港経由で入国した潘前事務総長は、空港の貴賓室で記者団と会い、「訪中期間に習近平主席、李克強首相、李干傑・生態環境部長官など中国の指導者に会い、PM2.5低減のために韓国と中国が情報と経験を共有し緊密に協議していこうと述べた」と明らかにした。

 潘前総長は「北京に留まった3日間を通して、ソウルとは異なる青い澄んだ空に驚いた。中国がこれまで多くの努力をしてきたことを実感した」として「事実、私たちはそうした努力の面で、はるかに及ばなかったのではないか。この問題の解決のために、政府と企業だけでなく、すべての国民が共に努力しなければならない」と話した。今後、潘前総長が引き受けることになる「PM2.5解決のための汎国家機構」で、中国などの国外要因より国内要因の改善に注力することを示唆する発言だ。

 潘前総長は「習近平主席に会い、“青空守り”宣言などPM2.5問題解決のための中国の努力について聞いた。中国は、この間に老朽工場を閉鎖し老朽自動車規制を強化した。その結果、2013年と比較して51~90%水準までPM2.5を縮減したという」として、中国のPM2.5改善努力と成果を高く評価した。

 もちろん彼は、中国だけでなく韓中日多国間協議の必要性にも言及した。潘前総長は「PM2.5問題は、北東アジア、さらには全世界の問題なので、二国間、地域間、多国間協力体制も拡大していくだろう」と話した。

 間もなく発足する汎国家機構に関しては「社会的に多くの経験と識見を備えた方、社会的合意を導き出すことに力になる方、専門家など30人余りで委員会を構成するつもりだ。その下に戦略・企画分科委員会も置くつもりだ。多様な国民の意見を聞くために、500人余りの国民政策参加団を設け、必要ならば国民大討論会を開くことも考えている。国民のアイディア、専門家と市民団体の意見を包括して合意を導き出すだろう」とし、「私が決定を主導するよりも、合意を引き出すことに私の経験を使うだろう」と話した。

チェ・イェリン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/888551.html韓国語原文入力:2019-04-03 19:31
訳J.S

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