金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の「ソウル答礼訪問」の時期と関連した南北の議論は「一段落しているのでなく、今も進行形」と、政府高位関係者が話した。
政府高位関係者は18日夕方、記者団と会い「9月の平壌共同宣言に含まれており、文在寅(ムン・ジェイン)大統領に(金委員長が)口頭で話したソウル訪問の約束は必ず履行するという立場を北朝鮮が繰り返し確認している」として、このように伝えた。この高位関係者は、北側が金委員長の答礼訪問の履行時期と関連して「『近いうちに特別なことがないならば年内』と今も言ってきている」と付け加えた。金委員長の年内答礼訪問は「事実上不可能だ」という大統領府側の発表とは異なり、「年内答礼訪問」を含む金委員長の「早期ソウル答礼訪問」が完全になくなった状況ではないという話だ。
この高位関係者は、来年1月1日に発表される金委員長の「新年の辞」の方向と関連して「(米国と)非核化交渉を続けていき、南北関係も現在のように維持していく方向で新年の辞が出て来るのではないかと予想する」と話した。続けて「北側はそのようにするので、米国、韓国、国際社会がこうした努力に相応する措置を取ってほしいというメッセージも含まれそうだ」と付け加えた。この高位関係者は、26日に開かれる南北の鉄道・道路連結・現代化着工式に「南北の首脳が参加する可能性はない」と言い切った。
一方、チョ・ミョンギュン統一部長官は18日午後、送年記者懇談会で「来年2~3月までに朝米非核化交渉が本軌道に乗るかが2020年までの朝鮮半島情勢の進行方向に大きな影響を及ぼすだろう」としながら、朝米双方に積極的な交渉を促した。政府高位関係者は「来年2~3月、米国で新しい議会がスタートし(トランプ行政府を牽制する)本格活動に乗り出す前に、朝米が相互に要求する具体的内容を明らかにし、タイムテーブルを論じる段階まで進まなければ状況が難しくなりかねない」と指摘した。この高位関係者は「朝米は依然として立場の差が大きく信頼が不十分だが、研究と熟慮を積み重ね(以前よりは相互を)よく理解している側面がある」として「(立場の差を)少しずつ狭めつつある」と付け加えた。