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国防部、朝鮮半島の平和想定した「国防プランB」作る

登録:2018-12-10 00:09 修正:2018-12-10 16:47
「国防改革2.0推進現況」単独入手 
 
国防部、北朝鮮の非核化平和協定に備え 
「予備計画の準備」基本計画に明示  
北朝鮮の脅威抑制「3軸システム」の名称を変更 
20日、大統領府に報告した後推進へ
2017年9月15日、軍が相次ぐ北朝鮮のミサイル発射実験に対応するため北朝鮮の挑発原点を考慮し、地対地ミサイル「玄武2」実射撃訓練を実施する様子//ハンギョレ新聞社

 国防部が20日、大統領府に報告する予定の「国防改革2.0基本計画」に、今後北朝鮮の非核化と平和協定の締結など変化した朝鮮半島情勢と安保状況を想定した「プランB」樹立計画が含まれていることが確認された。国防部が国防基本計画を作成する際、基本計画に代わる予備計画を共に作成するのは今回が初めてだ。

 国防部はまた、北朝鮮の核と大量破壊兵器を抑制するための戦略の中核となるいわゆる「韓国型3軸システム(3K)」を、「戦略的抑制能力の構築」という意味を盛り込む方向で名称を変え、基本計画に明示することにした。このため、北朝鮮の核・ミサイルに対する先制的打撃を示す第1軸(キルチェーン=Kill Chain)は「戦略的打撃」に、大量反撃報復を意味する第3軸(KMPR)は「圧倒的な対応」に変更される。

 ハンギョレが9日に入手した「国防改革2.0推進現況」によると、国防部は、北朝鮮の非核化に具体的な進展が見られ、究極的には平和協定が締結される時に備えて、「プランB」を用意すると国防基本計画に明示した。北朝鮮の脅威を想定した国防基本計画は維持するものの、北朝鮮の脅威が減り、中国の軍事力強化による米中の覇権争いなど新たな脅威が台頭すれば、直ちに「プランB」に転換するということだ。

軍構造の基本計画とプランB//ハンギョレ新聞社

 国防部は「プランB」の目標達成時点を「米国が北朝鮮の非核化を宣言し、北朝鮮の潜在的な核能力は推定されるが、実質的な使用は制限される時」とした。「軍備統制が構造的段階に移行し、北朝鮮と偶発的な小規模衝突はあり得るが、全面戦争に拡大する可能性は稀薄な状況」と推定される。南北がかなりのレベルの軍事的信頼を構築し、事実上戦争の可能性が消えた状態だと言える。

 国防部は基本計画を「プランB」に転換した際、予想される争点として、在韓米軍の役割や性格の変化、韓米連合軍司令部の指揮体系の調整などを挙げた。常備兵力の規模調整や徴兵制の維持なども争点化する可能性があると明示した。国防部は資料で「今年10月から韓国国防研究院に『未来国防ビジョン概念研究タスクフォース』を設置し、『プランB』の細部計画を準備している」と明らかにした。

 国防部の「韓国型3軸体系」の名称変更は、北朝鮮の核と大量破壊兵器の脅威に対抗して作られた従来の用語が、心理的攻勢に偏り、軍の現実的力量を十分に反映できていないという反省から出発したという。南北が「9・19軍事合意」を次々に履行し、軍事的緊張が低くなる状況で、むやみに北朝鮮を刺激する必要がないと判断したものと見られる。

 国防部の名称変更方針に伴い、第1軸(先制的打撃・キルチェーン)-第2軸(韓国型ミサイル防衛・KAMD)-第3軸(大量反撃報復)で構成されている既存の3軸体系は、第1軸(戦略的打撃)-第2軸(ミサイル防衛)-第3軸(圧倒的な対応)に変わる。しかし、3軸体系の詳細な作戦および戦力増強計画はそのまま維持されるという点で、変わったのは表向きだけという指摘もある。来年の国防予算にも、3軸体制の構築に今年より7063億ウォン(約710億円)増えた5兆691億ウォン(約5100億円)が投入される。

ユ・ガンムン記者、ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/873708.html韓国語原文入力:2018-12-10 05:00
訳H.J

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