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南北軍事共同委員会の構成・運営はどのように

登録:2018-10-25 01:09 修正:2018-10-25 07:29
26日板門店南北将軍級会談で協議 
南北から次官級委員長がそれぞれ出る見込み 
西海平和水域・共同漁労区域設定を本格議論 
軍事合意書の履行状況点検も予想
22日、板門店で共同警備区域(JSA)非武装化のための南、北、国連司令部の3者協議体第2回会議が開かれている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 南北が26日、板門店で第10回将軍級会談を持ち、9・19平壌共同宣言で採択した軍事合意書の履行のための軍事共同委員会の構成および運営方案を協議する。南北は軍事合意書で、大規模軍事演習および武力増強▽多様な形態の封鎖・遮断および航行妨害▽相手方に対する偵察行為中止▽西海(ソヘ)平和水域および共同漁労区域造成について協議する軍事共同委員会を稼動させることにしている。

 軍事共同委員会の構成および運営と関連して、韓国政府は24日、1992年5月に締結された「南北軍事共同委員会の構成・運営に関する合意書」を準用することにしたという。南北は当時、それぞれ次官級委員長1人、副委員長1人、委員5人で軍事共同委員会を構成することに合意した。会議は各四半期に1回の割合で開催することを原則とするものの、必要ならば双方が合意して随時開くことができると規定した。

 軍事共同委員会の南側委員長にはソ・ジュソク国防部次官が有力だ。北側委員長には人民武力省副相の中から1人が出ると予想される。北朝鮮は、人民武力省にソ・ホンチャン第1副相を筆頭に、それぞれ役割が異なる複数の副相を置いている。国防部は、会談の格を考慮して第1副相が北側の委員長を務めることを望んでいるという。

 一部では、ソ第1副相の担当分野が南北会談や軍事外交とはあまり関係ないという点を挙げて、北朝鮮の選択に注目している。ソ第1副相は、大将として食糧や被服のような物資供給に責任を負う後方総局長を兼ねていると伝えられた。人民武力省において軍事外交は、上将(中将)のキム・ヒョンニョン副相が受け持っている。そのため次官級として軍事外交を担当しているキム副相が北側の委員長として出てくることもありうるという観測もある。

 偶然にも、ソ次官とキム副相は、24~26日に中国の北京で開かれる多国間安保対話体である「香山(シャンサン)フォーラム」に参加する。アジア・太平洋、欧州、アフリカなど67カ国の国防高官と安保専門家が参加する今回のフォーラムでは、国際安保協力とテロリズム、北東アジアの新しい力学関係などを討論する。国防部は二人の別途の会談は予定されていないと明らかにしたが、会合の可能性も排除はできない。

 軍事共同委員会が構成されれば、西海平和水域および共同漁労区域を設定する基準問題が本格的に俎上にあがる。政府は、北方境界線(NLL)を基準にすべきとする立場だが、北朝鮮もこの間主張してきた警備界線を簡単にはあきらめないと予想される。そのため一部では、軍事共同委員会が北方境界線の論議に足を取られた場合、漂流しかねないという懸念を提起している。

 南北将軍級会談では、9.19軍事合意書締結以後の履行状況を評価し、今後の推進日程も議論する予定だ。南北は、11月から軍事境界線一帯で連隊級の訓練を中止し、飛行禁止区域を適用して、緩衝水域では砲射撃と海上機動訓練を中止するなど、実質的な敵対行為中断措置に入る。25日までには板門店共同警備区域(JSA)から南北の警戒所と火器が撤収される。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/867163.html韓国語原文入力:2018-10-24 20:56
訳J.S

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