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駐米韓国大使「トランプの“承認”発言で起きた論議をホワイトハウスに伝えた」

登録:2018-10-14 22:04 修正:2018-10-15 08:31
「国連安保理常任理事国の米国の同意なしでは制裁緩和はないという意味」 
「米、南北軍事合意書について肯定的に検討」 
「2回目の朝米首脳会談の時期・場所は未定」
チョ・ユンジェ駐米韓国大使が12日(現地時間)、米国ワシントン州の駐米韓国大使館で開かれた国会外交統一委員会国政監査で、チョン・ビョングク正しい未来党議員(左側の後ろ姿)の質問に答えている=ワシントン/ファン・ジュンボム特派員//ハンギョレ新聞社

 チョ・ユンジェ駐米韓国大使は12日(現地時間)、ドナルド・トランプ大統領の「韓国は私たちの承認なしには何もしない」という発言と関連して、米国側に韓国内で起きた論議を伝えたと明らかにした。

 チョ大使はこの日、ワシントンの駐米韓国大使館で開かれた国会外交統一委員会国政監査で「トランプ大統領の発言には主権侵害の素地があるという指摘がある」という議員の質問に対し「トランプ大統領が突然『韓国政府が対北朝鮮制裁を緩和すると言っているが…』という記者たちの質問を受け、国連安全保障理事会の常任理事国である米国が同意しない制裁緩和はないという意味で話したものと推測する」と答えた。さらに「昨日、ホワイトハウス関係者と会い、韓国国内で論議があるという話を伝えた」と話した。チョ大使は「大使として駐在国の大統領の発言に対して言及することは適切でない」として、トランプ大統領の発言に対する評価は控え、「昨日今日ここ(ワシントン)で特別な論議が引き起こされたことはないと承知している」と話した。

 これに先立ってカン・ギョンファ外交長官は10日、国会国政監査に出席して「5・24措置を解除する用意があるか」という質問に「関係部署と検討中と承知している」と答えたが「汎政府レベルの本格的検討ではない」として答弁を修正した。続いてトランプ大統領はホワイトハウスで記者たちが「韓国政府が対北朝鮮制裁の解除を検討しているという報道がある」と尋ねると、「彼らは私たちの承認なしにはそれをしないだろう。彼らは私たちの承認なしには何もしない」と答え、同盟国無視論議を引き起こした。

 チョ大使はまた国政監査で、マイク・ポンペオ米国務長官がカン・ギョンファ外交部長官に電話で不満を表したと知らされた9・19南北軍事合意書と関連しても「米国政府は肯定的な検討をしている」と話した。チョ大使は、ウォン・ヘヨン共に民主党議員が「南北軍事合意書に対する米国の立場はどのように整理されているか」と尋ねると、「最近米国側で検討意見を終える過程にあると承知している。概して肯定的な検討意見を伝達したと理解している」と答えた。「それでは軍事合意書の内容でなく、(米国と)共有・疎通するプロセスに対して問題を提起したものと理解すれば良いか」というウォン議員の追加質問に対して、チョ大使は「そのように考えてくれればよい」と答えた。彼は「(南北軍事合意書に対して)実務レベルでは事前協議がたくさんあった。国防部と国連司令部の間には事前協議が多くあったと理解している」と話した。

 「韓米防衛費交渉で、THAAD(高高度防衛ミサイル)費用の分担問題が直接・間接的に議論されたり、今後議論される可能性があるか」という質問に対してチョ大使は「防衛費交渉でまだTHAAD問題については米国側から全く要求されていない。今後の防衛費交渉でTHAAD関連費用が議論される余地はないと見ている」と答えた。

 チョ大使は、キム・ムソン自由韓国党議員が「米国から韓国があまりに猛スピードを出している、対北朝鮮制裁を強化してこそ北朝鮮が核放棄交渉に出てくるという抗議を聞いたことはないか」と尋ねると、「米国側がそのような意見を表明したことはある」と答えた。チョ大使はしかし、国政監査後にこの発言と関連して「米国側」とは米国政府ではなく「官民」を意味するものだと付け加えた。

 朝鮮戦争の終戦宣言と関連してチョ大使は「終戦宣言はすでにかなり以前から議論されてきた問題で、韓米間の首脳レベルで終戦宣言に対してずっと議論をしてきた」として「米国側でも非核化過程の制裁局面で終戦宣言を一つのカードとして使用できるということに対して十分な共感があり、終戦宣言が政治的宣言として法的効果はないということについても十分に理解し、きわめて開かれた立場であると理解している」と話した。

 キム・ムソン議員が「米国が北朝鮮の核申告を受けずに終戦宣言することに同意すると考えるか」と尋ねると、チョ大使は「私が(そのような可能性が)あるとかないとか申し上げる立場ではないと思う」としつつも「そのようなこともすべて考慮していると考える」と答えた。

 チョ大使は、ポンペオ長官の4回目の訪朝結果と関連して「(米行政府は)とても満足しているようだ。ポンペオ長官が金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長と4時間以上の時間を共に過ごして、いろいろと虚心坦壊に話を交わしたと理解している。3回目の訪朝に比べると、はるかに希望的期待をもたらしたと見られる」と話した。

 ただしチョ大使は、2回目の朝米首脳会談の時期と場所に関しては「場所についてはポンペオ長官の平壌訪問時に(議論が)なされ、すべて仕上げられてはいないと理解している」として「朝米の実務交渉で議論されると承知している。正確な時期と日程はここでも決められずにいると承知している」と話した。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/865705.html韓国語原文入力:2018-10-14 17:44
訳J.S

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