サムスン電子が2013年以後、器興(キフン)事業場前で1500回余りの集会申告をしたが、一度も集会を開かなかったことが確認された。他の集会開催を阻むためのいわゆる“幽霊集会”申告をしたわけだ。
国会行政安全委員会所属のキム・ミンギ共に民主党議員室が京畿南部地方警察庁とソウル地方警察庁から提出させた資料によれば、サムスン電子半導体事業部器興事業場の人事チームは、2013年から今年8月までに京畿道龍仁市(ヨンインシ)器興区のサムスン電子器興事業場正門交差点歩道、および体育館歩道、裏門歩道に対して1596回の集会申告を出しておきながら、一度も集会を開かなかった。集会の名称は「サムスン電子半導体事業部核心価値実践決議大会」、「勤労環境浄化決議大会」、「駐車秩序確立キャンペーン」、「緑色企業成長決議大会」などだった。
サムスン電子器興事業場の人事チームは、2013年364日、2014年363日、2015年347日、2016年336日など、ほぼ毎日事業場前に集会申告をした。ただし、2017年6月以後には申告がまばらになり、今年の虚偽集会申告は2件に終わった。
サムスン電子器興事業場は、半導体の洗浄作業をして2007年に急性白血病で亡くなったファン・ユミさんをはじめ、多くの職業病被害者が出た事業場だ。半導体労働者の健康と人権を守る「パンオルリム」のイ・ジョンナン労務士は、ハンギョレとの通話で「器興事業場前で開かれる集会を阻むために、会社側が虚偽の集会申告を出したと見られる」と話した。
“幽霊集会”申告は、器興事業場だけの問題ではない。「サムスン入居関連会社職場協議会」は、2016年から先月までにソウル市瑞草区(ソチョグ)のサムスン電子瑞草社屋近隣に対して合計835日の集会申告をし、実際には9回だけ集会を開いた。826日が虚偽の集会申告であった計算だ。サムスン入居関連会社職場協議会は、サムスン電子の社屋に入居している金融系列会社の職員で構成された組織だ。
キム・ミンギ議員は「財閥企業が、自身に対する批判を封じ込めるために虚偽の集会申告をすることは、便法を動員して集会・デモの自由を侵害する行為」とし「警察が悪意の虚偽集会申告をしっかり取り締まる必要がある」と話した。サムスン関係者は「現在は集会申告をしていない。また、2017年1月からは集会申告をして、実際に集会を開かなければ撤回申告書を提出するなど、法の手続きを守っている」と釈明した。