文在寅(ムン・ジェイン)大統領が最近、海外訪問で現地の保守メディアを選んでインタビューを行っている。朝鮮半島の平和局面に疑問を抱いている彼らに、直接朝鮮半島の新しい秩序を説明し、説得するというのが大統領府の説明だ。
バチカン法王庁の訪問とアジア欧州首脳会議(ASEM)参加のため、13日から7泊9日の日程で欧州歴訪に出る文大統領は、初の国賓訪問国であるフランスで「ル・フィガロ」とインタビューをする。「ル・フィガロ」は約31万3千部を発行するフランス最大の日刊紙で、保守右派の論調を維持している。キム・ウィギョム大統領府報道官は「(インタビューを通じて)最近の南北関係と朝鮮半島の非核化の進展に対する理解を深め、国際社会の支持を広めようとしている」と述べた。これに先立ち、文大統領は先月、米ニューヨークを訪問した際、米国の保守派放送局「FOXニュース」とインタビューしており、5月の日本訪問前には保守紙の読売新聞とインタビューを行った。特にFOXニュースとのインタビューでは、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が非核化と経済発展に向けた確固たる意志を持っていると説明し、「米国が速度感のある相応措置を取れば、北朝鮮の非核化も加速化するだろう」と述べた。
大統領府の関係者は、「『ル・フィガロ』は『ル・モンド』に比べて保守的な新聞で、韓国政府や北朝鮮に関する偏見が強く、朝鮮半島問題について否定的な見方をしている。文大統領が肉声で直接説得すれば、十分に納得してもらえると思う」とし、「FOXニュースや読売新聞のインタビューに応じたのも同じ脈絡だ」と説明した。