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「ニュース分析」北朝鮮、ICBMなしの軍事パレードで米国との交渉意志を再確認

登録:2018-09-10 06:04 修正:2018-09-10 06:50
創建70周年「9・9節」式典 
 
「脅かす意思ない」行動で示す 
行き詰まった朝米交渉の突破口になるかに注目 
9・9節の意味指摘した労働新聞の社説も 
核武力の代わりに経済強国の目標を強調 
金委員長、トランプ大統領宛に4度目の親書送る
今月9日、北朝鮮平壌の金日成広場で開かれた北朝鮮政権樹立70周年(9・9節)記念軍事パレードで、人民軍の戦車部隊が通っている。軍事パレードに大陸間弾道ミサイル(ICBM)は登場しなかったと、海外メディアが報道した=平壌/AP聯合ニュース

 北朝鮮が政権樹立70周年を記念する9・9節の軍事パレードに、大陸間弾道ミサイル(ICBM)を登場させなかった。米国を脅かす意思がないことを、行動で再確認した低強度の行事と言える。これに先立ち、ドナルド・トランプ米大統領は北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長の親書が手渡されたと明らかにした。5日の文在寅(ムン・ジェイン)大統領の対北朝鮮特別使節団の訪朝以降、新たに作られた朝米交渉局面に一層弾みがつくものと見られる。

 北朝鮮は同日、平壌(ピョンヤン)の金日成(キム・イルソン)広場で開かれた9・9節記念軍事パレードに、米国を直接攻撃できる「火星-15」型などの大陸間弾道ミサイルをはじめ、戦略兵器を全く披露しなかった、共同通信などの海外メディアが一斉に報じた。非核化の初期処置と終戦宣言をめぐる朝米膠着を解消するための対話が行われている状況を考慮したものとみられる。朝米交渉に詳しいある外交官は「北朝鮮の態度は6・12朝米首脳会談以降、ミサイルの実験発射を凍結し、ミサイルエンジン実験場を閉鎖した措置の延長線上にある」としたうえで、「交渉を通じて状況を打開しようとする北朝鮮の意志が堅固さを示すもの」だと話した。

 北朝鮮の交渉再開への意志は9・9節の意味を論じた「労働新聞」の社説にも現れている。同紙は同日、2面に掲載された「偉大な人民の国」という題名の社説で、「わが共和国70年の歴史の輝かしい勝利は、人民の自主的な暮らしと子孫万代の幸せを永遠に担保する世界最強の政治・軍事的な力を培ってきたこと」だとし、「平和繁栄の万年宝剣を手にしたわが祖国が、経済大国になるのは時間の問題」だと強調した。核やミサイル能力を直接言及せず、遠まわしに表現し、経済強国という目標達成を強調した点が注目される。相次ぐ核実験による国際社会の対北朝鮮経済制裁の解除なしには実現できない目標について言及したのは、それだけ、朝米間の非核化交渉に対する意志が強いことを示すものと言える。

 金委員長はこれに先立ち、トランプ大統領宛に親書を送ったことで、「朝米間親書外交」に拍車をかけた。トランプ大統領は7日(現地時間)、専用機で記者団に「金委員長の手紙が昨日、国境で渡された」と述べた。トランプ大統領は、金委員長の親書について、「肯定的な手紙だと思う」として、期待感を示した。金委員長の親書は先月24日、マイク・ポンペオ国務長官の訪朝が取りやめになるなど、朝米間の非核化と終戦宣言交渉が難関に陥った状況で、チョン・ウィヨン大統領府国家安保室長など対北朝鮮特使団に「トランプの大統領の(第一期)任期内の非核化」というタイムテーブルを提示した直後に渡されたものだ。トランプ大統領が肯定的反応を示した場合は、2回目の朝米首脳会談の開催に向けた議論につながる可能性もある。ポンペオ長官の訪朝の再推進をめぐる議論も再び始まるものとみられる。

 文大統領の対北朝鮮特使団の一員だったソ・フン国家情報院長は9日、金浦(キンポ)空港を通じて日本へ出国した。ソ院長は10日午前、日本の安倍晋三首相を表敬訪問し、訪朝の結果を説明する予定だ。特使団長だったチョン・ウィヨン国家安保室長は前日、中国を訪問して楊潔チ中央政治局員(外交担当)に訪朝結果を説明した。特使団の訪朝後、朝鮮半島の非核化の実現や平和体制の構築に向けた対話の流れが加速化している。

ユ・ガンムン先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/861351.html韓国語原文入力:2018-09-09 21:40
訳H.J

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