#1.洗濯や皿洗い、掃除のような家事労動の経済的価値はどのぐらいだろう? 家事は賃金が支給されていないため、国内総生産(GDP)にも含まれず、専業主婦は「非経済活動人口」に分類される。共働き世帯の家事労働時間は、男性41分、女性3時間13分と調査されている(2014年生活時間調査)。
#2.夫の弟妹は「トリョンニム」(お坊ちゃん)や「アガシ」(お嬢さん)と高めて呼びながら、妻の弟妹は「妻男(チョナム)」(妻の男兄弟)や「妻弟(チョジェ)」(妻の妹)と呼ぶのは平等なことだろうか? 2016年国立国語院の調査結果、国民の65%は「改善されるべき」と答えた。
政府が無給の家事労動の経済的価値を測定するための統計指標である「家計生産サテライト勘定」を開発することにした。家事労動の価値を社会的に評価することで、ジェンダー平等な家族関係を確立するうえでプラスになるという趣旨だ。家事労動の性別分業の実態調査を実施し、平等な家事分担の文化を拡散させるための「家族平等指数」を作る案も推進される。また、民主的で平等な家族関係に向けて「トリョンニム」や「アガシ」など性差別的な家族の呼称を改善するキャンペーンも行うことにした。
女性家族部は第3次健康家庭基本計画にこのような内容を補完し、30日に開かれた社会関係長官会議に確定発表したと明らかにした。健康家庭基本計画は5年ごとに作成される家族政策ロードマップで、2015年に樹立された第3次計画は2020年まで適用される。
第3次基本計画には「民主的な家族文化の造成」が5大政策課題の一つとして新たに追加された。これまでの4大課題は、ともに介護システムを構築▽家族形態別カスタム支援▽家族の仕事、休み・暮らしのバランス▽家族政策の基盤造成だった。
「民主的な家族文化の造成」に向け、政府は子どもの姓と本貫を決定する時点を婚姻届時ではなく出生申告をする時点に拡大する案も検討することにした。また、父親に知らせず母親が子どもを産み育てて後から明らかになった場合、原則的に父親の姓と本貫に従うよう定めた法律も改正し、それまで使っていた姓をそのまま維持する案が推進される。子どもの姓を変更するときには、児童の意思を尊重するようにする計画だ。夫婦の財産関係を実質的に平等にするための「夫婦財産制度」の改善案も研究する計画だ。
さらに、一人親家庭などさまざまな形の家族が差別を受けないよう「家族形態別カスタム支援」も強化する。出生申告書に「婚姻中」と「婚姻外」に区分して表記することになっている方式を改善して、住民登録票に出てくる継父、継母、配偶者の子どもなどの表示も削除することにした。
無給家事労動の価値を評価する「家計生産サテライト勘定」は、昨年12月に統計庁が発表した第2次国家統計発展基本計画に含まれた内容だ。統計庁の関係者は「現在、勘定を開発中であり、早ければ10月に関連内容を発表する予定」と話した。
女性家族部は、一人親・多文化家族・一人世帯など家族形態が多様化し、結婚と家族に対する国民の認識が変化しているため、健康家庭基本計画を補完したと明らかにした。チョン・ヒョンベク女性家族部長官は「もう家族を眺める価値観が変化しなければならず、家族内の構成員の間に平等が実現される日常の民主主義が私たちの意識と生活の中にもっと深く根差さなければならない」と話した。