南側離散家族が65年余ぶりに北側にいる家族と再会する第21回離散家族対面行事の公式日程が始まった。南側離散家族訪問団は、江原道束草(ソクチョ)に集まり一夜を過ごし、20日に金剛山(クムガンサン)に向けて出発する。
統一部が明らかにした第21回離散家族対面1次行事の主要日程によると、南側離散家族は19日午後2時から江原道束草市の韓火リゾートに個別に到着し、離散家族登録をする。1次と2次に分けて進行される今回の対面行事に参加する離散家族は534人だ。このうち1次行事に参加する南側離散家族は89人で、彼らと同行する家族まで加えれば計197人が1次行事に参加する。家族はこの日午後、束草で訪朝教育を受け、医療スタッフによる健康状態のチェックを受けた後、韓火リゾートで一泊する。
訪問団は20日午前8時30分、金剛山行きのバスに搭乗し陸路で北朝鮮を訪問する予定だ。訪問団を乗せたバスは、束草から江原道高城(コソン)にある東海(トンヘ)線南北出入り事務所を経て北側の通行検査所で審査を受けた後、12時30分頃に金剛山の温井(オンジョン)閣の西館に到着する。以前の対面行事では訪朝人員全員がバスから降りて通行検査を受けなければならなかったが、今回は南北間の合意により身動きが不自由な対面者はバスに搭乗したまま通行検査を受けられるようになった。家族たちは、金剛山ホテルと外金剛(ウェクムガン)ホテルで2泊する。
20~22日の1次対面行事は、北側の主催により金剛山ホテルで20日午後3時から2時間にわたりなされる「団体対面」を皮切りに幕が上がる。南と北の離散家族は、今回の行事では計11時間の再会をする。2015年に開かれた第20回対面行事に比べて1時間が延長された。初日の午後7~9時には、北側が主催する歓迎晩餐が予定されている。南と北の家族は、初日に4時間なされる対面日程をすべて終えた後は各自の宿舎で夜を過ごし、行事二日目の21日に再び会う。
二日目には離散家族対面行事で最重要と言える「個別対面」が午前10時から午後1時まで外金剛(ウェクムガン)ホテルで開かれる。以前の対面行事では個別対面時間は2時間だったが、今回は南北協議により個別対面をする客室で家族だけで水入らずの昼食(1時間)をとれることになった。家族が個別に会える時間が3時間に増えたわけだ。以前の行事では個別対面を終えた後、南北離散家族が皆集まって一つの席で昼食をとる「共同昼食」行事に参加するため、食堂に移動しなければならなかった。南北は食堂に移動する時間を減らし、家族きりで過ごす時間が多くなるよう客室での昼食日程を追加した。個別対面と客室昼食を終えた家族は、休息後午後3時から2時間にかけて金剛山ホテルで再び団体対面をする。
対面行事最終日の22日には、一回のお別れ対面および共同昼食会が金剛山ホテルで11時から1時まで2時間予定されている。この日程が終われば、南側離散家族は再びバスに乗り南に戻る。2泊3日の1次対面行事が終われば、23日からは南側主催で2次対面行事が同じ日程で再び開かれる。
1次対面に向かう南側訪問団で最も年長者はペク・ソンギュさん(101)で、北側で暮らす嫁と孫娘に会う。今回開かれる第21回離散家族対面行事は、2015年10月以後2年10カ月ぶりだ。今回の行事は、南側離散家族89人が北側の家族と会う1次(20~22日)対面と、北側の離散家族83人が南側家族と会う2次(24~26日)に分かれて進行される。2000年の6・15南北共同宣言を契機に現在まで対面が20回、画像対面が7回開かれた。行事を通じて南北の4677家族、2万3519人が別れた家族に再会した。