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南北離散家族対面8月20~26日金剛山で実施

登録:2018-06-22 22:48 修正:2018-06-23 07:27
南北各100人ずつ…8月4日に最終名簿交換 
対面に先立ち面会所の補修工事のために 
27日から南の点検団を金剛山に派遣
22日、北朝鮮の金剛山ホテルで開かれた南北赤十字会談に先立ち、南側首席代表パク・キョンソ大韓赤十字社会長(右)と北側首席代表のパク・ヨンイル祖国平和統一委員会副委員長が握手している=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 南と北は「8・15契機離散家族・親戚対面行事の進行」を約束した文在寅(ムン・ジェイン)大統領と金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長の「4・27板門店(パンムンジョム)宣言」に則り、8月20~26日に離散家族対面行事を金剛山(クムガンサン)で実施することに合意し発表した。金剛山離散家族対面は、第20回行事(2015年10月20~26日、金剛山)を最後に3年近く実施できなかった。

 南と北は対面規模(南・北各100人ずつ)と方式(対面)については過去の慣例を準用することにした。ただし、金剛山面会所が2015年10月の第20回再会行事以来3年近く使用せず放置されていた事情を考慮し、必要な施設の補修工事をすることにして、南側が27日から施設点検団を現地に派遣することにした。

 南と北は、再会対象の生死確認依頼書(7月3日まで)と回報書(7月25日まで)、最終リスト(8月4日)の交換日程を確定・発表し、「その他提起されている問題は文書を交換する方式で協議」することにした。

 パク・キョンソ大韓赤十字社会長とパク・ヨンイル祖国平和統一委員会副委員長を首席代表(団長)とした南北赤十字会談代表団は22日夜、金剛山ホテルで終結会議を開き、このような内容が書かれた「南北赤十字会談共同報道文」を発表した。

 さらに、南と北は「今後、合意される時期に赤十字会談と実務接触を持ち、離散家族再会をはじめとする人道的問題を協議していくことにした」と明らかにした。今回の会談では「8・15契機離散家族再会の進行」の合意に集中し、北に抑留された韓国人6人(宣教師3、脱北者3)の釈放、「中国寧波の柳京(リュギョン)食堂の脱北従業員問題」など、敏感な懸案を後に延ばした事情を考慮した措置と解釈される。実際の南側首席代表のパク・キョンソ)大韓赤十字社会長は、会談が終わった後、現地の記者会見で「(今回の会談では)両首脳が合意した8・15前後の離散家族再会問題を重点的に論議した」と明らかにした。 パク・キョンソ会長は「抑留者」問題を北朝鮮に提起したと言いながらも、具体的な言及を避け、「柳京食堂従業員」問題を北が触れたかどうかは取材陣に明らかにしなかった。

 パク・キョンソ大韓赤十字社会長は終結会議を締めくくる発言で「私が8・15の再会の他にさまざまな人道主義問題を多く提起したが、引き続き協議することを決議してくださったことに感謝する」とし、「離散家族問題の根本的解決のための生死確認、故郷訪問、墓参り、定例的な出会い、映像再会などの問題を引き続き協議していく」と話した。北側の団長のパク・ヨンイル祖国平和統一委副委員長は「千里の道も一歩から始まる。今日の貴重で大切な合意を一つひとつ履行する過程がすなわち板門店宣言を履行していくこと」だとし、「北と南の赤十字団体が互いに信頼して配慮しながら新しい歴史を書いていこう」と話した。

 今回の会談で南側は再会規模を既存の「南北各100人ずつ」より増やす案を提起したが、北側が時間が切迫していることや、(住民居住の現状などが電算化されていない)行政的な困難などを挙げて困難だと表明し、いったん既存の方式で進行することで最終合意したという。

 離散家族対面行事は、1985年9月の秋夕(チュソク)契機の故郷訪問団の交換が初めてで、2000年6月の南北首脳会談以後、今までに20回実施された。(金大中(キム・デジュン)政府5回、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府11回、李明博(イ・ミョンバク)政府2回、朴槿恵(パク・クネ)政府2回)

 これに先立ち南と北の首席代表(団長)は、会談地域である“金剛山”の象徴性を想起する言葉で会談に臨む態度を明らかにした。

北側団長のパク・ヨンイル祖平統副委員長は、午前の全体会議頭の発言を通じて「金剛山はわが民族の傷と心の中の苦しみを整理し、民族的和解と団結の機会を再び訪れることのできる貴重な場所」と強調した。南側首席代表のパク・キョンソ大韓赤十字社の会長も「金剛山の精気を受けて金剛山の自然の全ての哲学を得て、民族の恨(ハン)を赤十字会談が解かなければならない」と答えた。4回離散家族再会(2002年4月28日~5月3日)以来、これまで17回の対面再会が全て金剛山地域で行われた。 ソウル~平壌(ピョンヤン)交換訪問方式の対面再会は、すべて2002年以前で4回しかない。

 南側は、異例にも韓国赤十字の会長が自ら会談首席代表として臨み、離散家族対面行事の実施に強い意志を表わした。これに先立って2002年9月、ソ・ヨンフン当時韓国赤十字総裁が赤十字会談の首席代表として参加した時を除けば、首長が会談代表として臨んだ例はない。北側は、3カ月間に6回も首脳会談を行った金正恩委員長を実務的に補佐することに忙しいためなのか、会談当日の22日午前2時に会談代表団の名簿を確定し南側に通知した。

金剛山/共同取材団、イ・ジェフン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/850281.html韓国語原文入力:2018-06-22 19:45
訳J.S

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