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2年前に改定した電気料金累進制…「廃止を」請願の殺到に政府は“脂汗”

登録:2018-08-02 09:26 修正:2018-08-02 11:55
「料金の心配なくエアコン使用できるように」 
請願掲示板に「一時廃止」相次ぎ 
野党を中心に累進制廃止法案も 
産業部は料金の改定・減免に慎重 
「価格通じた需要管理が不可能になる」 
電力消費の少ない階層との公平性の問題も
1日午後、ソウル聖水洞公園に設置された温度計が41度を記録している=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 111年ぶりの最悪の猛暑が続き、住宅用電気料金の累進制をめぐる論争に再び火がついた。電気料金累進制は2016年に6段階から3段階に改定され、家庭の電気料金の負担を大幅に緩和させたが、エアコンなしでは生活することも大変な猛暑のため「廃止すべき」という声まで出ている。しかし、累進制はエネルギー過消費を抑制し、適正需要を管理する核心的な政策手段という点で、当面の経済的負担を理由に廃止・緩和することは「庶民対策」ではないという指摘が多い。電力消費の公平性と合理性を失わない「妙案」を探すために当局の悩みが深まっている。

 1日、大統領府の国民請願掲示板には「電気料金の心配なくエアコンを使えるよう累進制を一時廃止してほしい」などの請願が相次いだ。政界でも自由韓国党など野党を中心に累進制廃止法案が発議されたり、猛暑期間に電気料金を大幅に減免する内容の法案発議の動きが相次いでいる。自由韓国党のチョ・ギョンテ議員はこの日、住宅用電気料金に累進制を適用できないようにする電気事業法改定案を発議した。正しい未来党のハ・テギョン議員は、猛暑や熱帯夜の発生日数が10日以上の場合自然災害と規定し、当該月の住宅用電気料金を30%割引する内容の法案を準備すると明らかにした。これに先立ち、李洛淵(イ・ナギョン)首相は電気料金について「制限的な特別配慮ができないか検討せよ」と産業通商資源部に指示したことがある。

 しかし、2016年12月「6段階11.7倍」の累進制を「3段階3倍」へと一度手を入れたことのある産業通商資源部は、住宅用電気料金の改定や減免には慎重な姿勢だ。累進制をより強く緩和したり、いっそのこと廃止すると、住宅用電気については「価格を通じた需要管理」ができなくなるからだ。「電気は過消費してはならない財貨」という基本原則さえ消えかねないということだ。もし累進制が廃止されれば、電気料金は1段階(現行200キロワット時以下の場合、キロワット時当たり93.3ウォン)と3段階(400キロワット時超過の場合、キロワット時当たり280.6ウォン)の間のいずれかのレベルで定められる可能性が大きい。この場合、電力消費の多い世帯の料金負担は減るが、エネルギー消費の少ない1人世帯などは逆に不利になる。韓国電力によると、都市4人世帯の月平均電力使用量は350キロワット時レベルだ。

 電気料金をめぐる一般消費者と政府の間の“間隙”は昨日今日の話ではない。累進制が6段階から3段階に緩和される前はもっと甚だしかった。特に、累進制を住宅用電気料金だけに適用し産業用などには適用しない点も「公平性が足りない」という不満が常に提起されてきた。産業部の中では累進制廃止の代わりに、暑さが猛威を振るった7~8月の電気料金を一時的に引き下げたり、冬季の脆弱階層(低所得・就業困難者)の暖房費の負担を減らすために支給する「エネルギーバウチャー」を猛暑が激しい夏にも支給することが代案として取り上げられている。産業部の関係者は「2016年の累進制見直し後の電力需給の推移、追加料金の負担緩和政策を使う場合全体電力市場にどのような変化があるかなどを綿密に検討している」と話した。

 エネルギー業界の内外では、「猛暑が終わっていない状況で、首相が電気料金減免の可能性を言及してこじれた」という声も聞かれる。電力需要がピークの時期の「値下げ」発表は、電力の過剰消費を煽ることになる恐れがあるからだ。

チェ・ハヤン、チョン・ユギョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/855863.html韓国語原文入力:2018-08-02 07:27
訳M.C

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