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「ろうそくデモは革命で、恵化デモは怨恨か」6万女性の叫び

登録:2018-07-08 22:06 修正:2018-07-09 06:54
恵化駅で「不法撮影不公正捜査糾弾デモ」 
光化門広場では「妊娠中断合法化要求集会」 
文大統領は「女性たちの怨みを解かなければならない」発言に 
「恨みは嫌悪の表現…嫌悪でなく怒りだ」 
専門家「女性の多様な声が続くだろう」
「皆のための堕胎罪廃止共同行動」をはじめとする71団体が、7日午後ソウル市の光化門広場で堕胎罪違憲判決と堕胎罪廃止を求める全国総集中集会を開催している。参加者は「堕胎を刑法で処罰し妊娠中断を選択した女性に犯罪者の烙印を捺す時代は終わらせよう」と話した//ハンギョレ新聞社

 性平等社会を要求する人々の叫びが、今週末恵化(ヘファ)駅と光化門(クァンファムン)で響いた。多くの集会が同時に開かれ、多様な声が溢れ出ている。広場に集まった数万人の市民は、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の「怨恨発言」を批判して「妊娠中断の合法化」を要求した。「恵化駅デモ」の主催側は4回目の集会を予告し、憲法裁判所が「堕胎罪違憲決定」を控えているため、ジェンダーイシューと関連した集会は当分続くものと見られる。

 7日午後、ソウルの恵化駅広場と光化門広場では、それぞれ「不法撮影不公正捜査糾弾デモ」と「堕胎罪ここで終わらせよう!」集会が開かれた。午後3時、ソウル市鍾路区(チョンノグ)の恵化駅で3回目の集会を開いた「不都合な勇気」は、“生物学的女性”6万人余り(主催側推算、警察推算は1万8千人余り)が集まった中で「性差別捜査を中断せよ」、「私たちの日常はあなたのポルノではない」というスローガンを叫び続けた。

 この日の集会では、1・2次集会では見られなかった「ろうそくデモは革命で、恵化デモは怨恨か」というプラカードが登場した。文在寅大統領が今月3日の閣僚会議で「女性たちの性と関連した羞恥心、名誉心に対して特に尊重することを、女性が体感できるようにしてこそ女性の怨恨のようなものが解ける」と話したことに対する反発だ。主催側は「文大統領は、自身がフェミニストだと言った本人の話に責任を負わなければならない」として「韓国の女性はこれ以上座視しない。政府は具体的な解決方案を出し即座に実行せよ」と叫んだ。

「皆のための堕胎罪廃止共同行動」をはじめとする71団体が、7日午後ソウル市の光化門広場で堕胎罪違憲判決と堕胎罪廃止を求める全国総集中集会を開催している。参加者は「堕胎を刑法で処罰し妊娠中断を選択した女性に犯罪者の烙印を捺す時代は終わらせよう」と話した//ハンギョレ新聞社

 16の女性団体で構成された「皆のための堕胎罪廃止共同行動」は、同日午後5時からソウル市鍾路区の光化門広場で「堕胎罪違憲・廃止要求全国総集中パレード・堕胎罪をここで終わらせよう!」集会を開いた。憲法裁判所の堕胎罪に対する憲法訴訟事件決定を控えて、広場に集まった参加者たちは「5月24日の憲法裁判所の堕胎罪違憲訴訟公開弁論以後、堕胎罪の廃止を求める各界各層の声が高まっている」として「妊娠中断を選択した女性に犯罪者の烙印を捺し、女性に責任を転嫁してきた時代をもう終わらせなければならない」と声を高めた。広場で集会を終えた参加者たちは、憲法裁判所のある仁寺洞(インサドン)方面に行進しながら「堕胎罪をここで終わらせよう」と叫んだ。

 専門家たちは「文大統領の閣僚会議での発言は適切でなかった」として「政府はデモ参加者の声を正しく聞かなければならない」と指摘した。ユンキム・ジヨン建国大学からだ文化研究所教授は「恵化駅デモで溢れ出た声は、怨恨を抱いた女性たちの嫌悪の声ではなく怒りの声だ。女性を対象化して女性差別的な現実を変えるための女性たちの政治的動きを正しく読まなければならない」と話した。ソウル大学女性研究所のイ・ジニ客員研究員も「文大統領が恵化駅デモに対して“女性たちの怨恨を解かなければならない”と、泣く子どもにモチを与えようというような発言をしたことは、大きな誤りだ」として「女性をなだめるのではなく、性差別と性暴行を発生させる社会構造を変えるためのメッセージを出すべきだ」と話した。

 ジェンダーイシューを扱う二つの集会が同時に開かれたことに対しては「女性の声が多様化した」としながら肯定的な評価をした。イ研究員は「ジェンダーイシューの中で各自が関心があって問題と考える点に対して多様に声を上げるのは当然だ」と話し、ユンキム教授も「女性たちの声はただ一つに統一されなければならないわけではない」として「様々な主体が堕胎罪廃止集会を開くなど、多様な女性が自分たちの要求を政治化していると見なければならない」と説明した。ジェンダーイシュー集会は簡単には終わらず、しばらく続きそうだという展望も出した。イ研究員は「女性たちの力量が以前よりはるかに強化された」として「2010年代以後、全世界的に性平等の波が立ち、韓国は2016年の江南(カンナム)駅殺人事件以後に女性が連帯し始めた。これ以上座視しないという意識が強い状況で、性平等社会に向けた熱望が簡単にはおさまらないだろう」と見通した。

チェ・ミニョン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/852372.html韓国語原文入力:2018-07-08 21:11
訳J.S

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