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38ノース「北朝鮮が北極星2の射出施設を撤去」

登録:2018-06-08 06:20 修正:2018-06-08 07:52
商業衛星の映像資料で確認 
5月19日まで撤去をほぼ完了したもよう 
金委員長の「核・ミサイル中止」よる措置
昨年2月に試験発射された「北極星2」を朝鮮中央通信が報道した写真//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が弾道ミサイル実験施設の一部を撤去したものと見られると、「38ノース」が明らかにした。

 北朝鮮専門ウェブサイトの「38ノース」は6日、商業衛星の映像資料を確認した結果、北朝鮮が平安北道亀城市犁下里(イハリ)の軍用車両試験および運転訓練場に設置された「ミサイル実験台」を破壊したことが分かったと明らかにした。同施設の撤去は5月第二週に始まり、5月19日までにほぼ完了されたものと見られる。38ノースは5月19日、衛星映像を通じて亀城市一帯を調べた結果、新しいミサイル実験台を建設する情況はないと報じた。

 ミサイル実験台は「北極星2」(KN-15)の開発に決定的なミサイル射出実験のための施設として知られている。北極星2は固体燃料の潜水艦発射ミサイルである「北極星」を地上発射型に改造したもので、高い圧力でミサイルを発射管の外に押し出した後、空中でエンジンを点火する「コールド・ランチ」方式で発射される弾道ミサイルだ。

 北朝鮮は昨年2月と5月、北極星2を試験発射した。合同参謀本部は5月の発射当時、「最高高度560キロメートル、飛行距離500キロメートルで高角発射された」と発表した。当時の合参関係者は、同ミサイルが正常な角度で発射された場合、射程が2000キロメートル前後になると推定したが、米国のミサイル専門家ジョーン・シリング氏は38ノースへの寄稿文で、これより短い1200キロメートルだと評価した。

 北朝鮮の北極星2の開発は北朝鮮のミサイルにはまれな固体燃料を使う点で、特に注目された。液体燃料ミサイルは発射前に燃料を注入しなければならないが、固体燃料ミサイルはその必要がない。その分、発射状況を事前に捉え、備えることがさらに難しくなる。

 38ノースは、今回撤去されたミサイル発射台が大陸間弾道ミサイル(ICBM)のようなより大きなミサイルの射出実験にも使用される可能性があったと評価した。しかし、この試験台の除去が北朝鮮のミサイルプログラムの中止を意味するのか、それとも今後他の同様の施設を新たに建設する計画なのかは、もう少し確認する必要があると明らかにした。これについて、38ノース運営者であるジョエル・ウィット氏はAP通信とのインタビューで、「北朝鮮の長距離ミサイル計画の中断に対する真剣さを示すための小さな措置」だと評価した。しかし、「今後、より大規模な措置が講じられるかは依然として不透明だ」と付け加えた。

 イ・ジヌ国防部副報道官は7日の定例記者会見で、38ノースの報道を確認してほしいという記者団の要請に「韓米がそのような動きについて注視している」としながらも、「具体的な内容、特に海外での商業衛星を活用し、言論を通じて発表された内容について具体的に言及することは適切ではないと考える」として、確認を拒否した。

パク・ビョンス先任記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/848036.html韓国語原文入力:2018-06-07 21:31
訳H.J

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