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元IAEA事務次長、北朝鮮の非核化「数週間から数カ月以内に成果見られる部分ある」

登録:2018-06-07 00:19 修正:2018-06-07 07:27
北朝鮮の核査察検証の最高専門家として知られる 
元国際原子力機関事務次長、海外メディアとのインタビューで 
「早い時期に解決できる特定の部分が存在する」
オリ・ハイノネン元国際原子力機関(IAEA)事務次長=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 12日にシンガポールで開かれる朝米首脳会談の結果、北朝鮮が非核化手続きを踏んでも、かなりの時間がかかると見られる中、元国際原子力機関(IAEA)関係者が「半年あるいは1年以内に多くのことが行われる可能性もある」と発言した。

 オリ・ハイノネン元国際原子力機関事務次長は5日、「ラジオ・フリー・アジア」(RFA)とのインタビューで、このように明らかにし、「核施設の廃棄および監視などは数週間以内でも可能だ。しかし、すべての施設が寧辺(ヨンビョン)にあるわけではなく、北朝鮮内のいくつかの地域に分布しているため、人手や運送手段など、考慮すべき事項も多い」と述べた。ハイノネン元事務次長は、北朝鮮が初めて国際機構の核査察を受け入れた1992年に国際原子力機関査察団員の一員として訪朝しており、1994年や2002年、2007年の寧辺(ヨンビョン)核施設査察業務の中核的役割を担った人物だ。北朝鮮の核査察・検証の最高専門家だ。

 インタビューで、ハイノネン元事務次長は、北朝鮮の意志次第で非核化にかかる時間が短縮される可能性もあると強調した。彼は「北朝鮮が何に同意するのか、いかなるものを履行する意思があるのかを確認することが重要だが、すべての高濃縮ウランを外部に搬出する意思があるなら、この過程がかなり早く進むだろう。プルトニウム(の処理)にはさらに時間がかかり、軽水炉の廃棄も長い時間を要する作業になるが、早い時期に解決できる特定の部分が確かに存在する」と明らかにした。また、「ウラン濃縮の塊を廃棄する過程はかなり容易かもしれない」とし、「数カ月という短い期間内に完全に終わらせることができる」と付け加えた。

 朝米首脳会談の後、北朝鮮が履行すべき非核化の段階を問う質問に対し、ハイノネン元事務次長は「北朝鮮で過去から現在まで行った、そしてこれから行う計画だった核プログラムに対する内容を公開することが最も重要だ」と答えた。また、「核施設の情報はもちろん、すべてのウランとプルトニウムに関した核物質と各種兵器の在庫事項も公開しなければならない」とし、「もちろん、(これには)ミサイルプログラムに対する情報も含まれる。この情報が全部揃ってこそ正しい決定を下し、非核化を履行することができる」と述べた。さらに、北朝鮮が核プログラムを中止し、米国と国際社会の監視官が北朝鮮の核施設の建設過程および内部を検証できる環境を整えなければならないという点も強調した。

 一方、先月24日、北朝鮮が国際記者団の前で公開した豊渓里(プンゲリ)核実験場の廃棄について、ハイノネン元事務総長は「北朝鮮が核実験場をどのような形で爆破し、実際どの程度廃棄されたかについての正確な情報がない」とし、「まだ事実が確認されていないため、北朝鮮が再び核実験場を再開できるのか、それとも他の場所に新たな核実験場を建設すること望んでいるかなどについては分からない」と判断を留保した。

ノ・ジウォン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/847893.html韓国語原文入力:2018-06-06 20:32
訳H.J

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