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釜山日本総領事館近くの「強制徴用労働者の像」強制撤去

登録:2018-06-01 08:31 修正:2018-06-01 15:46
釜山東区、警察動員して日帝強制動員歴史館に移動 
市民団体「日本の戦争犯罪を伝えるために総領事館に設置すべき」
先月31日、釜山東区草梁洞の日本総領事館近くに建てられた強制徴用労働者像を釜山東区役所などが強制撤去しようとすると、ある市民が労働者像に抱きついて抵抗している=共同取材団//ハンギョレ新聞社

 31日、釜山の日本総領事館近くにあった強制徴用労働者像を、釜山東区と警察が1カ月目にして強制撤去した。市民たちは「(あなたたちは)日本の公務員や警察か」と激しく反発した。

 同日午後2時1分、労働者像の強制撤去に動員された東区役所の職員が「行政代執行(強制撤去)をする」と宣言した。労働者像の傍に集まっていた市民4~5人は区役所の職員に抗議し、労働者像に抱きついた。3分ほど後、区役所の職員がまた「令状によって行政代執行を執行する」と叫んだ。続いて区役所の行政応援の要請を受けた警察らが労働者像に抱きついて全身で抵抗する市民たちを一人ずつ引きはがした。市民らは「東区役所と警察を糾弾する」と叫びながら外へ連れ出された。21個中隊1500人余あまりの警察兵力に阻まれた市民らは、大声で叫び、「政府と警察が親日賦役行為をしている」と非難した。

 東区役所の職員らは2時13分にフォークリフトで労働者像を持ち上げ、待機していた1トントラックに載せた。市民らは労働者像を積んだトラックが道路に進入しないように防ごうとしたが、警察は隊伍を組んでトラックが通れるように道を作った。2時21分にトラックは南区にある国立日帝強制動員歴史館に向かった。労働者像は日帝強制動員歴史館の1階ロビーに臨時保管される。先月8日、カン・ギョンファ外交部長官、キム・ブギョム行政安全部長官、キム・ヒョンミ国土交通部長官、ホン・ナムギ国務調整室長は共同談話文を通じて「外交公館に対する国際的礼譲と国内法などを考慮すると、現在労働者像の位置よりも犠牲者の方々の追悼と後世の歴史教育により合致する場所に設置するのが望ましい」とし、歴史館に労働者像を移すことを提示している。

 「積弊清算・社会大改革釜山運動本部・強制徴用労働者像建設特別委員会」(建設特委)は、戦争犯罪問題解決に取り組んでいない日本政府に事態の解決を求める意味で昨年9月から釜山日本総領事館前労働者像の建設を推進した。先月1日、労働者像をここに設置しようとしたが、これを阻止しようとする警察ともみ合いになり、日本総領事館の前にある平和の少女像から約40メートルほど離れた歩道の上に労働者像をおいた後、「現在の位置に設置」を宣言した。

 ここの道路の管理を務めている釜山東区は、23日までに労働者像を運ぶよう建設特委に道路原状回復の戒告状を送った。建設特委が「労働者像は現在の位置から1ミリたりとも移すことができない」と言うと、先月24日、行政代執行戒告状を送り、この日強制撤去したものだ。積弊清算・社会大改革釜山運動本部のキム・ジェハ代表は「政府が労働者像を撤去しても、日本が犯した戦争犯罪を正すという市民の気持ちをなくすことはできない。労働者像を返却してもらい、またこの場に立てる」と話した。

釜山/キム・ドンヨン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/847130.html韓国語原文入力:2018-05-31 15:52
訳M.C

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