110億ウォン(約11億円)台の賄賂授受容疑などで拘束された李明博(イ・ミョンバク)元大統領(77)が9日、裁判に付される。
ソウル中央地検特捜2部(部長ソン・ギョンホ)と先端犯罪捜査1部(部長シン・ボンス)は週末の8日にも出勤し、李元大統領の起訴状作成など、詰めの整理に力を注いだ。検察が李元大統領に適用する容疑は、逮捕状請求時と大きく変わらないと伝えられた。これに先立って検察は先月19日、李元大統領の拘束令状を請求し、111億ウォンの賄賂授受と自身が実所有主である自動車部品会社「ダース」から339億ウォン(約34億円)の秘密資金を引き出すなど350億ウォン台を横領した容疑を適用した。起訴状にはこのような犯罪事実に加え、大統領府など国家機関を動員しダースが遂行する米国での訴訟を支援させ、義理兄弟の故キム・ジェソン氏死亡後に相続問題を検討させた容疑(職権乱用権利行使妨害)と大統領府文書無断流出・隠匿(大統領記録物管理法違反)などの容疑も含まれる予定だ。
検察は、拘束令状には含まれなかった李元大統領の他の疑惑を追うために、追加捜査が必要だという立場だ。検察はこれまで3回ソウル東部拘置所を訪ね、李元大統領に対する取調べを試みたが、李元大統領はこれを拒否している。李元大統領は、チャン・ダサロ元大統領府総務企画官を通じて、国家情報院特殊活動費10億ウォンを受け取り、不法世論調査に使った容疑も受けている。また、ダースと関連会社のイ・シヒョン氏不当支援疑惑、現代建設2億6000万ウォン賄賂授受疑惑も調査の対象だ。
李元大統領の本格的な裁判手続きは5月中旬に始まると見られる。検察と李元大統領の弁護団が参加して裁判手続きなどを調整するのに時間がかかる見込みだ。