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大統領府「北朝鮮の非核化方式、まだ何も決定されていない」…予測報道を警戒

登録:2018-04-04 06:12 修正:2018-04-05 21:49
「包括的かつ段階的な妥結」の大きな方向性だけ 
大統領府の関係者「マスコミの予測報道 
南北首脳会談に悪影響及ぼす可能性も」 
 
「一括・段階的な妥結はコインの両面 
合意は包括的、履行は段階的に」
大統領府の全景=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 大統領府は3日、4・27南北首脳会談と5月の朝米首脳会談で提示される非核化ロードマップと関連し、「包括的、段階的妥結」の原則を重ねて強調した。「北朝鮮核問題の根源的解決に向けた段階的・包括的アプローチ」の原則は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が昨年7月、ドイツのケルバー財団の招請演説で強調したものだ。文大統領は当時、「北朝鮮核問題は過去よりはるかに高度化し、難しくなった」とし、「段階的かつ包括的なアプローチが必要だ。韓国政府は国際社会と共に、北朝鮮核の完全な廃棄や平和体制の構築、北朝鮮の安保・経済的憂慮の解消、朝米関係および朝日関係の改善など、朝鮮半島と北東アジアの懸案を包括的に解決していく」方針を明らかにした。

 大統領府高官は同日、記者団に「一括妥結と段階的な妥結は実はコインの両面」だとし、「非核化の合意は包括的に行い、その合意の履行過程は段階的にならざるを得ない」と話した。非核化と国交正常化を交換した「一括妥結交渉」の代表的な事例に挙げられるリビア式の非核化の解決策についても、彼は「経済制裁の解除や連絡事務所の設置、国交正常化など、完全な非核化までいくつもの段階を経た」とし、「結局、妥結と履行の過程は一体として共に進められるしかなく、包括的、段階的という表現を使うのもそのためだ」と説明した。

 同高官は、南北と朝鮮半島周辺国の首脳会談を通じた非核化協議が過去とははっきり異なっており、肯定的だという点も明確にした。彼は核開発と朝米国交正常化および軽水炉発電所の提供を交換した1994年の朝米枠組み合意と、核兵器の破棄の見返りに核拡散禁止条約(NPT)への復帰と平和協定の締結を約束した2005年9・19共同声明の締結当時と比較しながら、「今はボトムアップ(下から上に)方式ではなく、指導者たちが決定権を持っているトップダウン(上から下に)方式の包括的合意であるため、もう少し早く、確実に合意が行われ、検証も効率的になるだろう」と見通した。

 同高官はまた、リビアやウクライナなど他の国の非核化過程を例に挙げ、北朝鮮の非核化のロードマップを予断するマスコミ報道を警戒した。彼は「リビア式やウクライナ、マルタ式など、様々な予測記事があり、南北米または南北米中首脳会談のシナリオはあるが,今はまだ何も決まっていない」としたうえで、「大統領府はまず、非核化を包括的に協議する南北首脳会談の準備に全力を傾けている」と話した。

キム・ボヒョプ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/838985.html韓国語原文入力:2018-04-03 21:44
訳H.J

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