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文大統領の支持率初めて60%以下に…大統領府「民心謙虚に受け止める」

登録:2018-01-26 06:18 修正:2018-01-26 19:22
リアルメーターの調査で59.8% 
南北単一チームを巡る議論で20・30代が離脱 
仮想通貨めぐる混乱も影響
文大統領の国政遂行に対する評価//ハンギョレ新聞社

 文在寅(ムン・ジェイン)大統領の国政支持度が就任後初めて50%台へと下がったという世論調査結果が出た。大統領府と与党は最近の支持率下落傾向の原因を分析し、疎通の強化など対策作りに乗り出した。

 世論調査機関のリアルメーターは今月22~24日、全国の成人1509人を対象に文大統領の支持率を調査した結果、(95%信頼水準で標本誤差は±2.5%ポイント)、「よくやっている」と回答した割合が59.8%だったと25日発表した。これは、先週(66%)より6.2%ポイント下がった数値だ。下落傾向は著しい。2週間前と比べると支持率は10.8%も低下した。今月19日に発表された韓国ギャラップの1月第3週の調査でも、文大統領の支持率は67%で、前週に比べ6%ポイントが下がった。大統領府関係者は「謙虚に受け止めると共に、政策を補完し、信頼されるように努力すれば、よい機会になるだろう」と話した。

 大統領府と共に民主党は女子アイスホッケー南北単一チームの構成問題が若年層の感情を刺激し、支持率の下落に少なからぬ影響を及ぼしたと見ている。ある大統領府関係者は「単一チームを立ち上げれば、世論が理解して支持してくれると思っていたが、実際20代30代の観点とは隔たりがあったようだ。彼らの考えを正確に把握できなかった」と打ち明けた。あるソウル地域の民主党議員は「文在寅政権が公正性と疎通を重視したが、単一チーム構成の進め方を見て、『大義のためには個人が犠牲となるべき』というような“古臭い”印象を若者たちが受けたようだ」と話した。同日、民族和解協力汎国民協議会(民和協)が公開した韓国リサーチの世論調査でも、女子アイスホッケー単一チームの構成に反対するという回答が58.7%で、賛成するという回答(37.7%)よりも21%ポイント多かった。「平壌(ピョンヤン)」五輪を掲げた自由韓国党の理念攻勢も一役買ったものとみられる。ある大統領府関係者は「北朝鮮との交流が急速に進められることに対する保守層の不満も影響したようだ」と話した。

 仮想通貨の規制、幼児向け英語教育の禁止などの政策の混乱も、文大統領の支持率の下落を招いた主な原因になったようだ。パク・サンギ法務部長官が仮想通貨取引所の閉鎖の可能性に言及すると、大統領府は直ちに「確定された事案ではない」と一歩後退し、内部の混乱を露呈した。キム・ヨンジン共に民主党戦略企画委員長は「若者たちの階層上昇の出口が塞がっており、仮想通貨をめぐる混乱への反発が高まったようだ」と分析した。文大統領の支持率下落を受けて与党の一部では6・13地方選挙に悪影響を懸念する声もあがっている。ある与党関係者は「不安な点がある。これから気を引き締めなければならない」と話した。

 大統領府は疎通と政策点検をさらに強化する方針だ。最低賃金引上げの憂慮と関連しては、チャン・ハソン政策室長を中心とした最低賃金タスクフォースが連日対策会議を開き、現場訪問を通じて民意に耳を傾けることを強調している。ある大統領府関係者は「支持率下落を深刻に受け止めているものの、完全な離脱や支持撤回とは思わない」としたうえで、「政策の立案と執行過程で、公正性と疎通部分をさらにきめ細かくチェックすべきという教訓を得た」と話した。

ソン・ヨンチョル、ソン・ホジン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/829465.html韓国語原文入力:2018-01-25 21:48
訳H.J

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