北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が1日、新年の挨拶で2018平昌冬季五輪に「代表団を派遣する用意がある」と明らかにしたことで、平昌冬季五輪にも弾みがつくことになった。しかし、現段階で北朝鮮には平昌五輪への出場権を持った選手が一人もいないため、北朝鮮が代表団を派遣するためには超えなければならない山が少なくないものと見られる。
北朝鮮は昨年9月末、ドイツのオーベルストドルフで開かれた2017国際スケート連盟(ISU)チャレンジャーシリーズのフィギュアスケート大会である「ネーベルホン杯」で、リョム・デオク-キム・ジュシクペアがペア部門で6位に入賞し、平昌行きのチケットを手にした。北朝鮮が自力で勝ち取った唯一の平昌冬季五輪出場権である。しかし、出場の申し込み期間である昨年10月、国際スケート連盟が北朝鮮に平昌五輪への出場の意思を尋ねたが、北側からは返答がなかった。北朝鮮はその後ペアの出場権を放棄しており、日本が代わりに出場権を確保した。
北朝鮮が金正恩委員長の新年の辞を通じて、平昌五輪への参加意志を明らかにしただけに、これまで北朝鮮の参加を促してきた2018平昌冬季五輪組織委員会と国際オリンピック委員会(IOC)は、関連国際競技団体(IF)の協力を得て、“特別配慮”などの方法で平昌五輪への北朝鮮選手団の派遣を誘導する可能性が高い。種目は、出場権を獲得したにもかかわらず放棄したフィギュアスケートペアとショートトラックなどが有力視されている。
これと関連し、2018平昌冬季五輪組織委員会の関係者は最近、「北朝鮮が平昌五輪開幕までにフィギュアペア出場の意向を明らかにすれば、追加クォーターを得られるだろう。北朝鮮の平昌五輪出場の可能性が完全に消えたと思わない」と明らかにした。北朝鮮が“特別配慮”などを通じて一部種目に出場する場合、選手団規模は10人未満で非常に小さいものになると予想される。