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金正恩委員長「平昌に代表団派遣する用意ある…南北早急に会う可能性も」

登録:2018-01-02 05:58 修正:2018-01-02 07:57
新年の辞で「五輪の成功的な開催を祈る」関係改善のシグナル 
米国に核武力の完成を強調「核のボタンが私の机の上にある」
北朝鮮の金正恩労働党委員長が1日午前、平壌中央委員会庁舎で新年の辞を発表している=平壌/朝鮮中央通信 聯合ニュース

 北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が1日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪(2月9~25日)について「代表団の派遣を含めて必要な措置を取る用意があり、このためには南北当局が早急に会うこともあり得る」と明らかにした。金委員長は同日午前、「朝鮮中央テレビ」を通じて発表した肉声の新年の辞で「南朝鮮でまもなく開かれる冬季五輪大会は民族の存在感をアピールする良いきっかけになるはずであり、大会が成功裏に開催されることを心より願う」としながらこのように述べた。平昌五輪を契機に南北関係を改善し、北朝鮮核問題の突破口を模索しようという文在寅(ムン・ジェイン)大統領の構想に弾みがつくかに注目が集まっている。

 金委員長は「造成された情勢は、今こそ北と南が過去に縛られず、北南関係を改善し、自主統一の突破口を開くための決定的な対策を打ち立てていくことを求めている」として、途絶えていた南北関係を全面的に復元する意向を示唆した。彼は「本当に民族的和解と団結を望むなら、我々は南朝鮮の政権与党はもちろん、野党や各界各層の団体、個別人物を含め、誰にでも対話や接触、往来の道を開いている」とした。

 そして、金委員長は「何より南北間の尖鋭な軍事的緊張状態を緩和し、朝鮮半島の平和的な環境から用意しなければならない」とし、「南朝鮮当局は外勢とのいかなる核戦争演習をやめると共に、米国の核装備や侵略武力を引き入れる一切の行為をやめなければならない」と述べた。

 さらに、金委員長は「南北関係はあくまでもわが民族内部の問題であり、北と南が主体となって解決すべき問題」だとしたうえで、「南北の間で提起されるすべての問題は、わが民族同士で原則に則って解決すべきという確固たる立場と観点を持たなければならない」と強調した。

 大統領府のパク・スヒョン報道官は「金委員長が新年の辞で南北関係改善の必要性を提起し、平昌五輪への代表団派遣の意向を明らかにすると共に、これに向けた南北当局間の接触を提案したことを歓迎する」としたうえで、「平和五輪を成功的に開催すれば、朝鮮半島や北東アジア、世界の平和と和合に貢献できるだろう」と述べた。

 金委員長は、米国に対しては「対話」を言及せず、強硬な態度を再確認した。金委員長は「国家核武力の完成」を昨年の最大の成果に挙げ、「米国本土全域が我々の核攻撃射程圏内にあり、核のボタンが私の机の上にいつも置かれているというのは、脅しではなく、現実であることを自覚すべきである」と明らかにした。また、「米国は決して私とわが国を相手に戦争を起こせないだろう」と述べた。

チョン・イナン、ソン・ヨンチョル記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/825900.html韓国語原文入力:2018-01-01 21:44
訳H.J

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