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海洋水産部、セウォル号未収拾者の葬儀決まる前の遺骨発見を隠ぺい

登録:2017-11-23 04:51 修正:2017-11-23 08:18
17日、泥洗浄過程で手首の骨1点を追加収拾 
遺族が木浦新港に留まることを懸念し
事実公開隠蔽した疑惑も 
「3年7カ月待ち続けてきたのに、
私たちの気持ちを本気で察しようとしたのか」 
セウォル号未収拾者家族たちが今月16日午後、セウォル号の船体が置かれた全羅南道木浦市木浦新港鉄材埠頭で記者会見を開き、未収拾者を胸にしまって18日に木浦新港を離れる方針を明らかにしている=木浦/パク・スンファ記者//ハンギョレ新聞社

 セウォル号の船体を捜索してきた海洋水産部現場収拾本部(収拾本部)が今月17日、手首の骨一点を収拾したにもかかわらず、これを遺族などに直ちに知らせなかったことが、22日に確認された。18日に決まった葬儀の手続きを準備していた「遺体未収拾者遺族」が、葬礼を先延ばして木浦(モッポ)新港に留まることを懸念し、事実を隠したのではないかという疑惑が持ち上がっている。

 22日、セウォル号の船体調査委員会と遺族などの発言を総合すると、収拾本部は先週17日、セウォル号「ア」区域の泥洗浄過程で、身元不明の手首の骨一点を発見した。キム・ヒョンテ収拾本部副本部長はこの事実を直ちに未収拾者遺族などに知らせず、「私が責任を取る」として、公開を止めたという。未収拾者遺族たちはこの事実を知らないまま18日に告別式を行い、全羅南道木浦新港を去った。

 キム・ヒョンテ副本部長は告別式など葬儀の手続きが完全に終わった翌日の21日に、キム・チャンジュン船体調査委員長に手首の骨を追加収拾した事実を報告した。当時まで追加で遺骸が発見されたという事実は、イ・チョルジョ収拾本部本部長やキム副本部長、キム・チョルホン収拾班長など少数の収拾本部関係者だけが共有していたものと推定される。彼らは今月20日に終了した未収拾者の葬儀場に常駐していた。

 追加収拾された手首の骨が未収拾者の遺骨なのかどうかは、まだ確認されていない。しかし、未収拾者の遺族は葬儀を行う前に、関連事実を知らされなかったことに怒りを露にしている。遺骨を収拾し、きちんと葬式を行える可能性まで政府が遮断したからだ。ある遺族はハンギョレとの電話インタビューで、「遺骨一点でも探すために3年7カ月を必死に耐えていた未収拾者遺族の気持ちを政府が本気で察しようとしたなら、このようにはならなかったはずだ」と話した。

 大統領府は文在寅(ムン・ジェイン)大統領が「理解しがたいことが起きた」と激怒したと明らかにした。 パク・スヒョン報道官は記者たちに送った携帯ショートメッセージで「事案の報告を受けた文大統領が『未収拾者の収拾は遺族だけの問題ではなく、全国民の念願だが、このように安易な対応をしたというのが信じられない。徹底した真相究明とともに責任を問い、遺族と国民に一点の疑惑なく透明に公開せよ』と指示した」と伝えた。

 海洋水産部はキム・ヨンチュン長官名義で謝罪文を出し「当該責任者を補職解任した後、本部待機措置して監査官室を通じて関連対策が遅延した部分について真相を徹底的に調査するように指示した」とし、「未収拾者家族と遺族、そして国民の皆さまにご心配をかけて改めて深くお詫び申し上げる」と明らかにした。

ホ・ジェヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/820231.html韓国語原文入力:2017-11-22 21:46
訳H.J

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