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「平昌五輪停戦決議案」採択…朝鮮半島の緊張緩和のテコとして注目集まる

登録:2017-11-14 06:03 修正:2017-11-14 06:58
今日未明、国連総会「紛争中止すべき」 
安全通行への参加、接近保障求める 
 
韓米合同演習の規模縮小にも影響する可能性も 
旧正月連休の離散家族再会に向けた糸口としても期待高まる
10月31日午後、江原道江陵アイスアリーナで開かれた大統領直属の憲法諮問機構「民主平和統一諮問会議」の第18期全体会議に出席した文在寅大統領が、平昌冬季五輪の成功を祈願する特別フィギュアスケートの公演を終えた選手たちと握手している=大統領府の写真記者団//ハンギョレ新聞社

 国連総会で来年2月の平昌(ピョンチャン)冬季五輪期間中に世界中の紛争の中止を求める「停戦決議案」が採択された。国連は夏季・冬季五輪に先立ち、2年ごとに「五輪停戦決議」を採択する慣例があったが、今回は軍事的緊張が高まった朝鮮半島が舞台である点で大きな意義がある。特に、文在寅(ムン・ジェイン)政権がこれを機に朝鮮半島の緊張を緩和し、北朝鮮の核問題をめぐる局面を転換するという構想を持っており、注目される。

 13日(現地時間)午前、米ニューヨークで開かれた第72回国連総会で採択された停戦決議案の公式名称は「五輪の理想とスポーツを通じた平和でより良い世界の建設」。今年9月、文在寅(ムン・ジェイン)大統領がトーマス・バッハ国際オリンピック委員会(IOC)委員長に会って提出した今回の決議案は、韓国政府が主導して作成し、米国や中国、日本、ロシアなど140カ国が共同提案した。

 決議案の主な内容は、来年2月9~25日に開かれる平昌冬季五輪と、3月9~18日に予定された冬季パラリンピック期間の開幕7日前から閉幕7日後まで、全世界で紛争を一時中断しようという内容だ。安全保障理事会決議のような拘束力はないが、決議案が採択された後、国連は来年2月2日から3月25日まですべての加盟国に敵対行為の中止を勧告する。古代ギリシャが五輪に戦争を中止した「エケケイリア」(ekecheiria)が起源の五輪停戦決議は1993年10月の国連総会で初めて通過されて以来、翌年のリレハンメル冬季五輪から慣例として定着した。

 今回の停戦決議案には軍事的衝突の懸念が依然として残っている朝鮮半島の特殊性を反映し、「(五輪に参加する)選手や関係者などすべての関係者らの安全な通行と参加、接近を保障」を求めている。さらに、来年の平昌オリンピックが2020年の東京夏季五輪と2022年の北京冬季五輪に繋がるアジア開催五輪の開幕という点を指摘し、「スポーツおよびその他の分野において韓中日間の新たなパートナーシップの可能性」を強調した。

 何よりも停戦決議案の採択は、毎年2~3月に実施してきた韓米合同演習の「キーリゾルブ」の日程または規模の調整に影響を与える可能性もあると見られる。政府ではこれまで北朝鮮の核問題をめぐる対話の“入り口”として、「北朝鮮の核・ミサイルの中断と韓米合同軍事演習の縮小」を検討してきたという。五輪停戦決議期間に、来年旧正月の連休(2月15~18日)と故金正日(キム・ジョンイル)総書記の76歳の誕生日(2月16日)が重なるきっかけを生かし、離散家族の再会なども推進できるのではないかとの声も上がっている。

 しかし、五輪前まで北朝鮮が追加“挑発”を行う可能性も排除できず、米朝関係の行方も無視できない要素だ。北韓大学大学院のク・ガブ教授は、「北朝鮮は1988年ソウル五輪を体制競争の指標と見て、非常に敏感に反応したことがある」とし、「これを防ぐためには、開城(ケソン)工業団地、金剛山(クムガンサン)観光の再開問題を含め、大胆な機能主義的アプローチが必要だ。現在、北朝鮮が事実上、核・ミサイルのモラトリアム状態であるだけに、先制的に韓米合同軍事演習の取り消しなどを切り出せるようにしなければならない」と話した。

キム・ジウン、チョン・イナン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/diplomacy/818881.html 韓国語原文入力:2017-11-14 05:00
訳H.J(1801字)

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