登録 : 2017.09.04 03:10 修正 : 2017.09.04 07:07

-北朝鮮6回目の核実験…荒波の朝鮮半島- 

米軍事的圧迫に乗り出す可能性も 
北朝鮮も追加挑発の強行で対抗する見込み 
さらに強力な対北朝鮮制裁には長期間所要 
「抑止力競争から脱する方策を模索すべき」

文在寅大統領が3日午後、国家安全保障会議(NSC)全体会議を主宰するために大統領府国家危機管理センターに向かっている=大統領府提供//ハンギョレ新聞社
 北朝鮮が3日、電撃的に6回目の核実験を実施したことで、朝鮮半島情勢が一触即発の危機に陥っている。この20年間にわたり挑発と制裁の“悪循環”が繰り返されている間、核とミサイル能力を順調に拡大してきた北朝鮮は「国家核武力完成の完結段階」にあることを明らかにした。“悪循環”を断ち切るための解決策を、韓国政府が主導的に導き出すべきと指摘する声もあがっている。

 韓日米を中心に国際社会は同日、北朝鮮の追加核実験に対して一斉に糾弾した。中国とロシアも、北朝鮮の国連安全保障理事会決議違反を叱咤した。追加の対北朝鮮制裁議論を向けた国連安保理会議も近く召集される予定だ。問題は、考えられる対北朝鮮制裁カードは事実上、すでに使い果たしてしまったことにある。

 北朝鮮が大陸間弾道ミサイル(ICBM)級「火星-14」型をはじめ、相次いで弾道ミサイル試験発射に踏み切ったことを受け、国連安保理は先月5日、北朝鮮産石炭輸出の全面禁止を含め、北朝鮮の輸出を大幅に制限する内容を骨子とする決議第2371号を満場一致で採択した。それからわずか1カ月も経たない時点で今回の実験が行われたことから、安保理が新規の対北朝鮮制裁案を用意するのは容易ではないと見られる。

 これまで米国側が強く主張してきた「北朝鮮に対する原油供給の中断」が有力な新規制裁カードに浮上している。しかし、北朝鮮の原油輸入量の90%以上を占める中国側がこれを受け入れる可能性は高くない。原油供給の中断で、北朝鮮が急速に混乱に陥る恐れがあるうえ、従来の安保理決議でも「北朝鮮人民たちの生活に悪影響を及ぼしてはならない」と言及しているからだ。

 また、北朝鮮が最近原油供給の多角化に向けてロシア側と緊密に動いていることを考慮すると、中国とロシアが同時に北朝鮮に対する原油供給の中断に同意しなければならない。米国と日本はより強力な対北朝鮮制裁を目指しているが、これらの諸事情により、追加の制裁決議案をめぐる論議には相当な時間がかかるというのが、大方の予想だ。

 短期的には韓米を中心に北朝鮮の挑発に対する強い軍事的対応が続くものとみられる。先月末に終わった韓米連合乙支(ウルチ)フリーダムガーディアン(UFG)演習の際に猶予した米軍戦略資産が朝鮮半島に展開される可能性も高い。原子力潜水艦や航空母艦をはじめ、B1B、B2、B-52等戦略爆撃機を同時に配置する方法で、北朝鮮への軍事的圧迫措置を極大化することもあり得る。

 これに対抗し、北朝鮮は追加挑発に出る可能性が高い。北朝鮮はすでに中長距離弾道ミサイル(IRBM)の火星-12型を動員し、グアムに対する先制攻撃を実施すると公言した。2度も高角発射に成功したICBMの火星-14型を正常な角度で発射するのも、北朝鮮が駆使できる挑発カードだ。状況がこのような方向に向かっていくと、朝鮮半島情勢は一寸先も見えない“視界ゼロ”の状態に追い込まれるしかない。今年4月と8月も経験したように、安保を強化するための措置が再び安保を脅かす典型的な「安保ジレンマ」だ。

 キム・ヨンチョル仁済大学教授は「一種の“抑止力”競争が繰り広げられている。こちらで抑止力を強化すると、北朝鮮も抑止力を誇示する方向で追加措置を取るしかない」としたうえで、「慣性的な対応方式ではなく、この悪循環からいかに脱せるかを韓国政府が主導的に模索しなければならない」と指摘した。

チョン・イナン、キム・ジウン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017-09-03 23:20
http://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/809490.html 訳H.J(1685字)

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